G大阪は前々節で横浜FMを、前節で磐田をそれぞれ2-0で下すなど、ここ3試合で勝点7を稼いでいる。相手を圧倒しているわけではないが、[4-4-2]の守備は手堅く、磐田戦を見てもチーム全員の守備意識の高さが感じ取れる。相手にボールを動かされて逆サイドに振られても、全体が素早くスライドして内側に絞る動きを怠らない。磐田戦もピンチがなかったわけではないが、チーム全員で守り切った。そうした選手たちの働きについて、松田 浩監督は「やるべきことをしっかりとやり続けてくれたというところでは評価のできる試合だと思います」と磐田戦後に語っている。そして「この勝利を無駄にしないためにも、絶対勝ちたいなという気持ちがまた出てきた」とも語っており、強い気持ちで鹿島戦に臨むだろう。
迎え撃つ鹿島は、前節・清水戦で8試合ぶりの勝利を手にした。岩政 大樹監督を迎えてからなかなか結果を手にできていなかっただけに、「選手たちにとって大きな試合になったと思います」という指揮官の声だけでなく、選手からも「みんなが出し切った。11人だけじゃなくて全員でつかんだ勝利だと思います」(和泉 竜司)という手ごたえが聞かれた。それを継続したいという思いがあるだろう。
清水戦からはシステムを[4-1-4-1]に変更している。それまでは、4バックの前に3人の中盤を並べる独特のシステムを採用していたが、いま在籍している選手の能力をより引き出すために、余計な負担がかかっていた並びを変更した。今節も4バックの前に三竿 健斗がアンカーとして構える形になるだろう。
そうなると、注目されるのは試合の入り方だ。鹿島の[4-1-4-1]は、そのままの並びだと前からプレスを掛けるには不向き。清水戦では中盤の舩橋 佑とディエゴ ピトゥカを前に出すことで清水の[4-4-2]にプレッシャーを掛けていった。G大阪のシステムは清水と同じだけに、今節も同じ形で臨むのだろうか。その場合、G大阪も回避する方法を考えているだろう。虚虚実実の駆け引きが期待できそうだ。
場合によっては年に2回しか公式戦で対戦しない場合もあるが、今季はJリーグYBCルヴァンカップ、天皇杯でも対戦したため、これが5回目の対戦となる。ここまでは鹿島が4連勝と結果を残してきた。しかし、そのあとに両クラブとも監督交代に踏み切っており、鹿島は岩政監督、G大阪は松田監督にチームを任せている。互いに違う特色を持つチームに生まれ変わった上での5戦目はどちらに軍配が上がるだろうか。
[ 文:田中 滋 ]

