直近の6年間、Jリーグの覇者は川崎Fと横浜FMが分け合ってきた。いまのJリーグを代表する2チームと言っていいだろう。ともに攻撃的なサッカーを志向し、アグレッシブなスタイルを築き上げてきた。昨季の対戦成績は横浜FMの1勝、川崎Fの1勝と五分。いきなりのビッグカードだ。
川崎Fは昨季まで主将を務めた谷口 彰悟がカタールのアル・ラーヤンに移籍。彼が長く務めてきた最終ラインの一角では、地元の後輩である車屋 紳太郎と、柏から加入した大南 拓磨が争う。背番号5は佐々木 旭が引き継ぎ、1対1の強さで守備を引き締める。そして新キャプテンは橘田 健人。桐蔭横浜大から加入して3年目のシーズンで、チームをけん引する役目を担うことになった。
「昨季は優勝することができなくて、何1つ残せなかった。『チャレンジャーとして一緒に戦いたい』とオニさん(鬼木 達監督)に言われて覚悟が決まった。キャプテンとして優勝させたい」(橘田) 強い覚悟を伝えている。よりボックストゥボックスの選手へ。これまでどおり守備で貢献するとともに、得点に絡む仕事を増やしたい算段だ。
前線では、レアンドロ ダミアンと小林 悠が負傷離脱中。センターFWの位置は、徳島と鳥栖への期限付き移籍から戻った宮代 大聖と桐蔭横浜大から加入した山田 新が候補。川崎F.U-18時代にコンビを組んだ同級生のどちらかが担うことになるだろう。
「これまでもずっと言ってきていることだが、攻め続けたい。攻撃でも守備でも、いろいろな場面で魅せるサッカーに取り組んでいきたい。そのためには、努力しかない。高い質を求めながらやっていきたい」。鬼木監督は、高い志をもってリーグのけん引車になろうともくろむ。目指すはもちろん“奪還”だ。
横浜FMも、覇権を譲るつもりはさらさらないはずだ。
昨季のJリーグMVPである岩田 智輝がスコットランドのセルティックに移籍。さらに高丘 陽平も海外移籍を視野にチームを離れた。それでも、前線のタレントは健在。アンデルソン ロペス、エウベル、そして水沼 宏太。彼ら3トップに、得点力のある西村 拓真らがどんどん絡んでいく攻撃は脅威だ。先週のFUJIFILM SUPER CUPの甲府戦でも2得点を挙げており、そのオフェンス力をいかんなく発揮している。
「リーグ開幕前に良い試合ができ、良い準備ができた」とケヴィン マスカット監督は手ごたえを語り、クラブ史上初めてとなるスーパーカップのタイトル獲得を喜んでいる。一方で、甲府を相手に1失点を喫した点は課題として持ち帰っている。「マリノスの強さを示すためにも、失点ゼロでいきたかった」とは永戸 勝也の弁。その点は修正して臨むはずだ。
奪還へ、一方は連覇へ。チケットは即完売となった。神奈川のライバルが対峙する注目のオープニングマッチは、17日19時にキックオフされる。
[ 文:田中 直希 ]


