川崎Fはリーグ戦の直近4試合で1勝1分2敗と足踏み気味。対して、横浜FMは7勝2分と直近9試合で無敗。2つ引き分けが続いて迎えた前節は2位の鹿島相手に2-0で快勝している。多く選出された日本代表選手を含めて、横浜FMは非常に戦力が充実。その選手層の厚みが安定した戦績につながっている印象だ。
「変わらず自分たちのサッカーをやり続けている。力強さはあると思っている」と鬼木監督も横浜FMの強さを認めていた。
一方で、横浜FMは3日のJリーグYBCルヴァンカップ準々決勝第1戦・広島戦では1-3と敗れた。「広島が勝ちに値する結果を出した」。ケヴィン マスカット監督もそう言って完敗を認めている。敗戦から切り替えて川崎F撃破に照準を合わせられるか。
3日にルヴァンカップ準々決勝第1戦・C大阪戦(1△1)を戦った川崎Fも、また横浜FMも、週末のこの一戦に“現状のベストメンバー”で臨もうとしていることがうかがえる。リーグを代表する両者がぶつかる一戦。内容も楽しみな試合となる。
チャレンジャーの立場となる川崎Fの鬼木監督は、「少しずつだが、1日ごとに人が戻ってきている」と、新型コロナウイルス感染症などの影響で離脱していた選手の回復を示唆。前節・浦和戦でベンチメンバーをそろえられなかったことを底に、C大阪戦では復帰選手もおり、来季加入内定でJFA・Jリーグ特別指定選手の山田 新を先発起用して、18人をそろえられた。状況が良化しているのは確かだ。
鬼木監督は「セレッソ戦では勝つために何がいまは必要か。それを全員がやれたゲームだった。その部分はマリノスにもぶつけたい」とも述べている。さまざまな周辺状況はあるが、チームが求める最大の目的である“勝利”に向けて1つになる。その手ごたえもつかめているようだった。鬼木監督自身も吹っ切れた印象で、「勝利にどん欲にいく」と決意を述べている。川崎Fとしては「勝ったから優勝が決まる、負けたから優勝できないというゲームではないが、プライドを持って戦うゲーム」(鬼木監督)だ。
ここ5年、J1優勝の座を分け合っていた両チーム。ともに攻撃的なスタイルを志向して、見る者を大いに楽しませてきた。両者が真っ向からぶつかる、まばたき禁止の好ゲームの予感が漂っている。
[ 文:田中 直希 ]


