C大阪は前節、ホームで横浜FMを撃破。“桜の季節”に満開の花を咲かせてみせた。
序盤は相手の攻撃に劣勢の時間も続いたが、この男の一撃が流れを変えた。今季、横浜FMから新加入のブラジル国籍ストライカー、レオ セアラだ。16分、山中 亮輔のCKからヘディングで加入後初ゴールを奪うと、続く35分にも追加点。今度は自身が起点となってボールを運び、最後は奥埜 博亮の柔らかなクロスに豪快に頭で合わせてネットを揺らした。
終盤、1点差に迫られた84分、小菊 昭雄監督は5バックへの変更を選択。アディショナルタイムも含めた“ラスト10分”は[5-4-1]で後ろを固めて逃げ切った。背番号9の初ゴールに、試合の締め方。シーズン序盤の懸念事項が一気に2つとも払しょくされる、C大阪にとってシーズン全体から見てもターニングポイントとなり得る大きな試合となった。
対する札幌は、前節は激しい打ち合いの末、川崎Fに3-4で惜敗。二度リードする展開を勝ち切れなかった。
「相手に得点をプレゼントするような形で(失点をしてしまった)」とペトロヴィッチ監督も試合後に嘆いたが、自滅に近い失点の仕方は課題であり、守備での改善は必要だろう。前々節のG大阪戦でも前半で2点をリードしながら後半に追いつかれている。90分を通したゲーム運びも勝ち切るために求めていきたいテーマになる。
もっとも、ここまでリーグ3位の10得点を奪っている攻撃力はチームのアイデンティティーであり、J1屈指の破壊力を誇る。“オールコートマンツーマン”という、守備でもアグレッシブにボールを奪いにいく前向きなスタイルは確立されており、今節もアウェイでC大阪のビルドアップを封じにかかるだろう。
C大阪としては、そうした札幌の圧力をいかにかいくぐり、ボールを前に運ぶかがポイント。つなぐのか、スペースへ長いボールを送るのか。GKキム ジンヒョンも含めたプレス回避がカギとなり、ゴールから逆算した有効な攻めを繰り出していきたい。固め取りが得意なレオ セアラの2戦連発にも期待は高まる。
守備では、札幌のビルドアップに対し、どのようにプレスを掛けて守るかも問われる。“良い守備から良い攻撃”というカウンターも、今節のもう1つの柱になる。攻撃時は[4-1-5]となり、高い位置を取る札幌の両ウイングバックをどう抑えるかも勝敗に直結するポイントだ。
上位に離されないためにも勝点3だけが欲しい両チーム。開幕から1戦ごとに課題を修正しつつ、メンバーが固まり結果も出始めたC大阪は、今季初の連勝で上位進出の足がかりを作りたい。直近2試合は打ち合いの末、勝点3にあと一歩で届いていない札幌は、高い攻撃力を生かして今節こそ勝点3につなげたい。シーズン序盤、互いの未来を左右する大きな一戦は、9日14時にキックオフとなる。
[ 文:小田 尚史 ]


