ホームの名古屋は、開幕から4勝1分1敗の勝点13で2位につけている。グループ首位に立つJリーグYBCルヴァンカップを含めて、現在公式戦3試合連続で逆転勝ちを収めており、堅守をベースに攻撃陣もしっかりと得点を奪い、最後まであきらめない粘り強い戦いができている。
対する浦和はリーグ戦4連勝中と、いま一番勢いに乗っているチームだと言っていい。こちらもCBを中心に守備は堅く、前節・柏戦は3得点と攻撃力も回復傾向。5日のルヴァンカップBグループ第3節では川崎Fを相手に大胆なターンオーバーをしてもスコアレスドローに持ち込み、リーグ戦組に大きな刺激を与えた。
シーズンはまだ序盤だが、2位と3位のいわゆる上位直接対決。ここで勝点3を積み上げることができれば勢いも加速するだろう。名古屋でチームトップタイの3ゴールを挙げている永井 謙佑は、今節の勝負のポイントを次のように語る。
「次はしっかりと先制点を取りたいですね。後ろの選手は頑張ってくれていますし、前の選手としては先制点を取って勝ちたい。逆転することも大事ですけど、後ろの選手をラクにさせて、試合を進めたいですから」(永井)。
逆転勝利は本来の名古屋のスタイルではない。理想を言えば先制点を奪い、相手を焦らすような堅い守備で抑え込みながら、カウンターで追加点を狙う。走力も全体的にアップしており、追加点まで奪えたら勝点3を積み上げる可能性が極めて高くなる。
そこで注目したいのは、永井とともに3ゴールを奪っているキャスパー ユンカーだ。今季、期限付き移籍で名古屋に加入した点取り屋だが、所属元は浦和である。通常、期限付き移籍している選手は所属元との試合に出場できないことがほとんどだが、名古屋と浦和との話し合いで、キャスパー ユンカーは浦和のホーム試合には出場できないが、名古屋のホーム試合には出場できる取り決めになっている。
「浦和には仲の良い選手がたくさんいて、普段はいろいろと連絡を取り合っているけど、今週はまったくしていないし、するつもりはない。試合が終わってから話せばいいからね」(キャスパー ユンカー)。
しっかりと戦闘モードに入っているキャスパー ユンカー。相手に自分のスタイルを熟知されてはいるが、逆に相手守備陣のクセも頭に入っている。名古屋ではエゴイスティックなストライカーではなく、周囲をうまく使い2アシストも記録。特に永井のゴールはキャスパー ユンカーのお膳立てがあってこそだ。このコンビが先に浦和の守備網を崩せば、名古屋にとって理想的な勝利の法則が見えてくる。
一方で浦和の注目選手は、こちらもFWの興梠 慎三を挙げたい。今季浦和に復帰した36歳のベテランは、柏戦で先制ゴールを奪い、J1で17年連続ゴールという史上最長の記録に並んだ。調子が上がるとどんどん得点を重ねるタイプだけに、名古屋守備陣もより警戒が必要だろう。
両チームにとって序盤の大きな山場となる第7節。赤く熱いバトルが豊田スタジアムで繰り広げられる。
[ 文:斎藤 孝一 ]
