横浜FMは前節、守備の乱れから2点を先行されたが、アンデルソン ロペスのゴールを口火に、前半終了間際に渡辺 皓太のゴラッソが生まれ、同点に追いつく。後半も一進一退の中、途中出場のヤン マテウスのクロスをアンデルソン ロペスが頭でねじ込み、横浜FMとしては2016年以来、7シーズンぶりとなる2点差からの逆転勝ちを収めた。
直近3試合で計9得点。アンデルソン ロペスの5得点、水沼 宏太の5アシストという数字が代表するように、序盤戦は少し陰を潜めていた攻撃力が爆発した。それを支えているのが、安定したビルドアップ。3試合連続で先発中の右SB山根 陸は言う。
「僕がボールを持ったときにいろいろなサポートがある。いまのビルドアップの形は(センターFWの)ロペスや(トップ下の)マルコス(ジュニオール)が少し落ち気味のポジションを取ってくれる。(右ウイングの)宏太くんも縦の関係性をうまく作ってくれているし、シンくん(畠中 槙之輔)も出すタイミングを考えてくれているので、すごくやりやすいし、オプション(プレーの選択肢)はいっぱいある」 アンデルソン ロペスも「監督からは常にスペースを見つけて良いタイミングでライン間に入り、良いポジションを取るように言われている」と語るように、ディフェンスラインから1トップまでをコンパクトにすることで、特に右サイドのビルドアップの機能性が大量得点の起爆剤となっている。
アウェイに乗り込む名古屋は前節、湘南と対戦。リードを2点に広げた直後に1点を返されると、終盤、VARによってPKを与えることとなり、同点に追いつかれて2-2の引き分けに終わった。ホーム戦では3試合連続ドロー決着となり、消化不良感が残る形となった。
ただ、リーグ最少失点の堅守を武器に、今季加入したキャスパー ユンカーや、マテウス カストロ、永井 謙佑といった強烈な前線の個を生かしたカウンターから、勝負強く勝星を積み重ねてもいる。今節も中谷 進之介を軸としたDF陣が、調子を上げてきた横浜FMの攻撃陣をどう抑えるかがポイントになる。それに加えて、攻撃陣をけん引するキャスパー ユンカーがコンディション不良で週中の練習参加を見送っており、試合に間に合うかも大きな焦点だろう。
横浜FMがホーム戦で3連勝中と相性の良さを見せているこのカード。上位チームの勝点差が詰まっていることから、神戸の結果次第ではどちらも首位へ浮上する可能性がある。攻守に明確なストロングを持つ両チームが、首位を巡ってJリーグ最高峰の攻防を繰り広げそうだ。
[ 文:大林 洋平 ]

