苦境にある川崎Fだが、1-1で終えた前節・浦和戦で今季初めて先制に成功したことは、攻撃力を武器とする本来のスタイル回復のための前向きな材料となる。終盤に失点を喫して勝利を逃した前節を経て、鬼木 達監督と選手からは勝利を意識し過ぎた余りに追加点を奪いにいく積極性が欠如したこと、試合を締めるための守備の繊細さの不足が反省点として挙がった。しかし視点を変えれば、この反省も立て直しへの材料になり得る。
そういうことを踏まえてのことだろう、福岡の長谷部 茂利監督も川崎Fの現状を「メンバーも調子も戻ってきている」と捉え、警戒感を強めている。特に昨季は0-2、1-4と2連敗を喫している相手である。4失点を喫したベスト電器スタジアムでの一戦でハットトリックしたマルシーニョが、予想以上に早いケガからの回復を見せて、今節でメンバー入りする可能性があるとの情報も耳に入っているはず。今季全勝中のホームゲームではあるが、十分に気を引き締めている。
福岡は現在5試合連続失点中。しかもここ2試合は複数失点を喫しており、昨季2連敗した印象も踏まえて、川崎Fの攻撃力を強く警戒しての試合運びになるか。逆に川崎Fは前節の収穫と反省を生かしつつ、武器である攻撃力の発揮を意識してきそうで、福岡の守備、川崎Fの攻撃という構図で進むと予想する。
試合を優勢に進めたい川崎Fからキーマンを挙げるなら、遠野 大弥だろうか。2020年に川崎Fからの期限付き移籍で長谷部監督率いる福岡でプレーした遠野は、川崎Fに復帰した2021年の福岡戦で先制ゴールを挙げて、3-1の勝利に貢献。昨季の一度目の対戦でも先制ゴールを挙げ、勝利の立役者となっている。ただし、いずれも等々力陸上競技場でのゲームだった。
福岡のキーマンは札幌戦で3試合ぶりのゴールを挙げた山岸 祐也。山岸は昨季で二度、今季も第5節・湘南戦から2試合連続ゴールをゲットしており、連続ゴールに期待。昨季、1-4で敗れた川崎F戦でも得点しており、相性の良さも買いだ。
福岡がホームの連勝を『5』に伸ばすのか、それとも川崎Fが巻き返しのエネルギーとなる今季3勝目を挙げるのか。注目の一戦は17時キックオフだ。
[ 文:島田 徹 ]


