「すごく良い1カ月でした。FC東京戦を勝てなかったことは残念ですけど、常に勝ち続けることはできませんし、敗戦から学んでC大阪戦にしっかりと勝てたことがすごく良かった。5月も同じような1カ月にしていきたいと思います」 5月は上位陣との試合が組まれている重要な1カ月でもある。今節・福岡戦に始まり、神戸、名古屋、浦和ら順位表の上位につけている相手との試合が続く1カ月後に広島がどんな立ち位置にいるのかはとても興味深いところだが、ドイツ国籍指揮官はいつもどおり目の前の一戦に集中していた。
「Jリーグの対戦相手はどの相手も難しい。福岡だろうが、神戸だろうが、湘南だろうが、昨年のチャンピオンのマリノスだろうが、相手は関係ないと思っています」 浦和がAFCチャンピオンズリーグ決勝を戦っている影響で5月3日に試合のなかった広島は、今節に向けてしっかりと心身の準備を行って臨むことができる。エディオンスタジアム広島でゴールデンウィークの最終日に行われる一戦は、エネルギッシュにプレーする広島が見られるに違いない。
福岡は4月の公式戦7試合を2勝2分3敗。1つ負け越しとなり、リーグ戦においては前々節・川崎F戦に敗れて3試合勝ちなしとなったが、5月3日に行われた前節・FC東京戦で1-0の勝利。1万人以上が駆けつけたベスト電器スタジアムでファン・サポーターと喜びを分かち合った。
複数失点が続いていた中でFC東京の攻撃を封じてつかみ取った勝利に、長谷部 茂利監督も「自分たちの、華麗ではない、皆さんの目を引くような巧みさはなかったかもしれませんが、全体的に自分たちの戦い方、自分たちの試合に持っていけたんじゃないかと感じています」と手ごたえを語った。
今節は中3日の準備期間しかない日程的に不利な状況の中で、自分たちらしさをどこまで発揮できるかが焦点になるはずだ。
昨季のリーグ戦は広島が2勝しているが、勝負がついたのは終盤だった。エディオンスタジアム広島では後半アディショナルタイムに柴﨑 晃誠が得点を挙げて勝ち切り、ベスト電器スタジアムでは1-1で迎えた終盤にドウグラス ヴィエイラが2得点を決めて突き放した。
今季も広島はここまで終盤に抜群の強さを発揮しているため、ラスト15分の攻防が焦点になることは間違いないだろう。広島はドウグラス ヴィエイラを出場停止で欠く中で、どのようなカードを切っていくのか。福岡は3連戦の3試合目でチームの総力を発揮し切れるか。両指揮官の采配はもちろん、途中からピッチに立つ選手たちのパフォーマンスに注目していきたい。
[ 文:寺田 弘幸 ]