神戸は前節、3位・名古屋の本拠地に乗り込み、上位決戦に挑んだ。立ち上がりから攻守にアグレッシブなスタイルを押し出し、主導権を握ると、武藤 嘉紀のドリブルや初瀬 亮のFKなど、持ち味を駆使しながら名古屋ゴールに迫っていく。すると11分、左サイドの汰木 康也がクロスを送り、これに合わせたのは大迫 勇也。神戸のエースが巧みなヘディングシュートで先制点を挙げた。
その大迫は60分にもゴールを演出する。初瀬のキックを武藤がそらし、ボールを受けた大迫は抜群のキープ力で相手DFを外してファーサイドにラストパス。ここに走り込んだ途中出場の佐々木 大樹が冷静に流し込む。文句なしのゴールだった。
ただその後、神戸は名古屋の猛攻を受ける。選手交代を行いながら守備網の攻略に打って出た名古屋を前に、神戸は守勢に回った。73分にマテウス カストロの強烈なシュートをGK前川 黛也が一度はファインセーブでしのぐが、キャスパー ユンカーに押し込まれる。神戸もカウンターから突き放しにかかったが、最終盤にミドルシュートを決められて同点に。神戸とすれば勝点2を失った印象の濃い引き分けとなった。
結果を踏まえれば悔しさが前面に立つゲームとはなったが、チームとして成長していくための1つの壁と捉えることもできるだろう。名古屋は神戸がリーグ制覇に挑む過程で必ず立ちはだかる相手であり、次回対戦でも激しいマッチアップになることは想像に難くない。この一戦を、ここからさらに進化を遂げるためのエネルギーに変えたいところだ。
一方、アウェイに乗り込む横浜FCは前節・新潟戦でユーリ ララのゴールを守り切り、11試合目にしてようやく今季初勝利を飾った。
開幕から3分7敗と勝星に恵まれず、失点数が『27』と多かった横浜FCは前節で今季初めて3バックシステムを導入。昨季はメインシステムとして採用していたものだが、新潟の巧みなビルドアップに外されても素早く切り替えてプレスバックするなど、ハードワークを徹底。気持ちの入ったプレーを続けた。
そして53分、右サイドにポジションを取っていた近藤 友喜にボールが渡る。近藤がすかさずクロスを送ると、走り込んでいたユーリ ララが頭で合わせて、自身加入後初得点で先制に成功。新潟の激しい反撃を受けるも、最後まで集中を切らすことなく、今季初の無失点を果たした。
前節の悔しい引き分けを払しょくし、なお常勝の道を進みたいホームチーム。全員のハードワークでつかんだ勝利を今節につなげ、最下位脱出を遂げたいアウェイチーム。戦うメンタリティーのぶつかり合いが見られそうだ。
[ 文:小野 慶太 ]
