ホームのC大阪は、前々節は京都に1-0、前節は湘南に2-0で勝利。どちらもアウェイでの一戦となった中、攻撃陣はチャンスを逃さずゴールを奪い、守備陣も粘り強く無失点で抑えるなど、攻守の歯車がガッチリとかみ合っている。明治安田J1第8節以降は5勝2敗と白星を先行させ、上位との勝点差を縮めている。今節、今季初の3連勝を飾れば、一気に優勝争いにも加わっていく勢いだ。
対する横浜FCも、前々節はアウェイで柏に1-0で勝利すると、前節はホームで川崎Fを2-1で撃破。特に川崎Fからは21年ぶりの勝利とあって、チームの士気は一気に高まった。降格圏を脱出し、精神的な重荷も軽くなったことで、シーズン折り返しに向けてさらに上を目指していきたい。
C大阪は京都戦からシステムを[4-4-2]に変更した。今季は開幕から同システムで戦い、3戦未勝利。ビルドアップに課題を抱え、第4節からは香川 真司を中盤に組み込んだ[4-3-3]にトライし、持ち直した経緯がある。ただし、今度は前からのプレスに課題を抱え、ボール奪取位置が下がったことで、奪ったボールを前に運ぶことにも苦労。昨季の“小菊セレッソ”の良さであった、攻守にアグレッシブな姿勢が薄れかけたところで再び[4-4-2]に戻した。現在はビルドアップでの足元と背後の使い分けもうまくいっており、下からつなぐだけではなく、GKからシンプルに長いボールを入れ、前線で収めてセカンドボールを拾う戦い方も併用。前向きに拾ったボールは素早くサイドに展開し、ジョルディ クルークスや山中 亮輔のクロスを生かした鋭い攻撃も見せている。ボール保持の時間が増えると思われる今節も、ただ握るだけではなく、幅と深み、両サイドをうまく活用しながらゴールに迫りたい。守備では、攻めているときのリスク管理が問われる試合になる。
横浜FCは第11節の新潟戦で3バックに変更して以降、3勝1敗と結果を残している。5バックで守りを固めて、少ないチャンスからカウンターやセットプレーで仕留める戦い方を徹底。ボール保持率こそ第10節までと比べて下がったが、引いて我慢する時間を厭わないことで、全員が共通意識を持った状態で戦えている。守護神のスベンド ブローダーセンにエースストライカーの小川 航基と、攻守のタレントを生かし、勝ちパターンを確立させつつある。今節に関してもまずは失点しないこと。無失点の時間を延ばしてC大阪の焦りを誘い、効果的なカウンターを繰り出していきたい。C大阪のクロスの出どころにしっかりとプレスを掛けることも重要になる。
守備の安定をベースにチャンスを仕留めることで、連勝を果たしてきた両チーム。それだけに、3連勝へ向けてカギとなるのは先制点か。どちらが先手を取り、自らの勝ちパターンに持ち込むか。前半から目が離せない試合になりそうだ。
[ 文:小田 尚史 ]


