FC東京にとっては今節が前半戦ホームラストゲームであり、後半戦の行方を左右すると言っても大袈裟ではないビッグゲームだ。
5月12日の川崎Fとの“多摩川クラシコ”を皮切りに、前々節・鹿島戦、前節・神戸戦、そして今節・横浜FM戦は重要な4連戦であり、自分たちの力を試す機会であったが、正直、ここ3試合の結果は芳しくない。川崎F戦こそ勝利したものの、鹿島戦は引き分けに終わり、神戸戦は前半だけで3失点を喫する完敗。ライバル相手に勝点を積み上げ、上位に浮上していくもくろみは崩れてしまった。
その状況で迎える2位・横浜FMとの一戦が重要なのは言うまでもない。すでに勝点差が『11』も開いてしまい、その背中がぼんやりと見えるくらいの距離にいるが、ここで敗れてしまえばその姿は完全に見えなくなってしまう。初のJ1優勝を目指すと謳いスタートしたシーズンで首位と2位のチームに連敗となれば、その争いに加わることは難しい。後半戦の巻き返しにつなげるためにも、勝点3がマストの一戦となる。
そして注目は古巣戦に臨む仲川 輝人となる。昨季のリーグ優勝を置き土産に横浜FMを離れてFC東京に加入した仲川にとって、待ちわびていた一戦だ。青赤とトリコロール、両方のファン・サポーターの熱視線を集めるゲームに向けて、平常心を保ちつつも言葉には自然と熱がこもる。
「ホームだし、『絶対に負けない』という気持ちをマリノス以上に出していかないといけない。うまい、強いというリスペクトはあるけど、ディフェンディングチャンピオンを倒しにいくチャレンジャーの気持ちを常に持って、相手を食いにかからないと。そこが勝負のカギになってくる」 “トーキョーの39番”がゴールを決め、勝利を挙げる。それがFC東京の理想の勝ち方である。
対して、その仲川の“挑戦”を受けて立つ側の横浜FMは、安定した強さを見せている。ここまで9勝はリーグ2位の数字で、首位・神戸との勝点差は『3』と射程圏内に捉えている。近年負けていないFC東京とのゲームで勝点3を積み上げ、今季初の3連勝を達成したい。
横浜FMにも大注目の選手がいる。それは先日のJリーグYBCルヴァンカップAグループ第5節・札幌戦で長期離脱からの復帰を果たした宮市 亮である。前節・福岡戦でもピッチに立ち、コンディションは上がってきている。
宮市が今季から背負う23番は、昨季まで同い年でよきライバルの仲川が着けていた特別な番号。“信頼し合う仲間”から“絶対に負けたくない相手”に関係性は変わったが、この2人の“競演”を楽しみにしている人は多い。どちらのスピードスターが愛するチームを勝利に導くか。青赤の39番とトリコロールの23番のパフォーマンスが勝負を決める。
[ 文:須賀 大輔 ]
