名古屋は5月を3勝1分1敗。明治安田J1第13節・鹿島戦で苦杯をなめたものの、しっかりと上位争いに食らいついている。
前節は3連勝中だった札幌を相手に、開始わずか27秒でキャスパー ユンカーが先制ゴールを挙げると、後半には日本代表に初選出されたばかりの森下 龍矢がスローインから左サイドを突破。マイナスのクロスをマテウス カストロが左足で合わせて追加点を挙げ、札幌の反撃を1点に抑えて勝ち切った。
前々節・広島戦に続く勝点3となったが、名古屋の連勝は横浜FCとの開幕戦、第2節・京都戦以来となる2回目。さらに上の順位を目指すためにも、この連勝を『3』へ、そして『4』へと伸ばしていきたいところだ。
注目したいのは、やはり日本代表の森下だろう。今季の森下は地道なトレーニングの成果がピッチに表れ、ランニング時の最高速度が増した。これにより相手の背後を取る回数も増え、走りに余裕ができたことでクロスの質も高まっている。
今節で戦うC大阪もサイドに強みがあり、名古屋から見た左サイドのレーン、C大阪から見た右サイドのレーンが、熱いバトルポイントである。
もちろん、勝点3を積み上げるためにはゴールが必要となる。そこで注目したいのはマテウス カストロだ。前節でようやく今季2点目を挙げたが、開幕から放ったシュートは41本。シュートを打てども打てども、なかなか決まらなかった。
しかし、ブラジル出身のマテウス カストロが得意な季節は夏。蒸し暑い名古屋の夏はブラジルとは違う暑さだが、それも苦にはしていない。マテウス カストロが決められれば、上位2チームと10点以上の開きがある得点数も近づいてくるはず。背番号10の豪快な左足のシュートにも期待をしたいところだ。
ところが相手は厄介だ。アウェイに乗り込むC大阪は3試合連続で無失点と守備も好調。前節はこちらも連勝中だった横浜FCのシュートをわずか3本に抑え、前半終了間際に為田 大貴が、後半終了間際に中原 輝がゴールを挙げて完勝を収めた。
前線にも中盤にもタレントがそろっているC大阪は、シーズン序盤こそ苦しんだが、しっかり歯車がかみ合ってきたことでじりじりと順位を上げてきた。さらに上に行けると確信するためにも、今節は上位チームから勝点3を奪いたいところだ。
2021年以降、両者は天皇杯も含めて七度顔を合わせ、名古屋の4勝3敗という成績である。しかし面白いことに、勝ち負けは“オセロゲーム”のように白星と黒星が交互になっている。その順番で行くと今回はC大阪が白の番だが、名古屋は今季のリーグ戦でホーム負けなしというデータもある。
実力伯仲でデータ的にもきっ抗している名古屋とC大阪の対戦。リーグ全体で見ても、今後を占う大一番になりそうだ。
[ 文:斎藤 孝一 ]
