前節で横浜FMに0-2で敗れた福岡の選手たちは、口々に実力差を感じたという主旨のコメントを残した。しかし、長谷部 茂利監督は「トップ・オブ・トップのマリノスに負けたからといって、下を向く必要はない。悔しいけれども、受け入れないと。もちろん負け続けるのはダメ。いつの日か勝てるようにすればいい」とコメント。そういう言葉を聞いたはずの選手たちも、横浜FMから感じたスピードや強度、質を自分たちの目指すべき基準として捉え、このG大阪戦のピッチ上での表現に努めるだろう。
一方、前節・新潟戦で連敗を『5』でストップし、8試合ぶりとなる勝利を挙げたG大阪。開始2分の先制ゴールを挙げた倉田 秋は「今日はみんなファイトしていたので、これをベースにしないといけない」とコメント。倉田が言う「ベース」とは、ダニエル ポヤトス監督の「ディフェンス面において、完璧な試合運びができた」との言葉からも分かるように、新潟にボールを持たれながらも粘り強い守備を実践できたこと、我慢強く試合を運べたことだろう。
もちろん、両チームともに再認識した基準の表現だけではなく、そこにプラスαしたいと考えるポイントもあり、それが今節での勝点獲得の重要なカギになるはずだ。
福岡は横浜FM戦の前半で2失点したことを踏まえて長谷部監督が「序盤からアグレッシブな攻守を見せたい」と言うように、高い位置からの前向きな守備で相手ゴールへ向かう力強いベクトルを作り出すことが狙い。それはここ5試合で唯一の勝利を収めた明治安田J1第11節・FC東京戦で表現できたものであり、再現は十分に可能だ。
G大阪は、前節での粘り強い守備と試合運びを見せながら「自分たちのやりたいボールをつなぐことを修正し、上乗せすること」(倉田)を、このゲームからチャレンジしていきたいところだ。
長いトンネルを抜けたG大阪には前向きな姿勢が生まれるはず。しかし、福岡もそこは十分に理解しており、負傷から復帰して前節でリーグ戦6試合ぶりの出場を果たした中村 駿も「相手は久しぶりの勝利を挙げて『次も』という気持ちになっているはずなので、僕らはまずそれを気持ちの面ではね返すことが大事。僕らもリーグ戦では4戦未勝利。今度はホームゲームだし、アグレッシブに出ていって、相手を圧倒する時間を作り出し、そこでどうにか点を取りたい」と話している。
昨季の同カードは1勝1敗。2回目の対戦となったベスト電器スタジアムでのJ1第24節は、G大阪が後半アディショナルタイムのパトリック(現・京都)のゴールで勝利を収めている。今回はどんな結末が待ち受けているのか。
[ 文:島田 徹 ]


