横浜FMは名古屋との上位対決となった前節、2-2の痛み分けに終わった。先制を許したものの、前半のうちに逆転に成功。ところが、後半立ち上がりにミスを突かれて追いつかれ、そこから試合は動かなかった。名古屋戦から先発全員を入れ替えて臨んだ12日の天皇杯3回戦・町田戦は序盤からミスが出て、前半だけで2失点。後半もカウンターから連続失点し、反撃は1点にとどまり、完敗の内容であっけなく敗退となった。
2年連続で天皇杯3回戦敗退が決まった町田戦後、ケヴィン マスカット監督はこう語気を強めた。
「(中2日で迎える)次の川崎F戦に向けても学ばなければなりません。どんな大会でも、どんな試合でも、どんな相手でも、今日のような試合の入り方や考え方ではこのような結果になってしまいます。ビハインドの展開になっても、どのように戦っていくのか。私も含め、チームとして責任を持って試合の入り方への姿勢や考え方を持たないといけません」 町田戦は前半の凡ミスによる2失点が直接的な敗因ではあるが、マンツーマン守備に圧されてビルドアップが機能しなかったことが本質だ。その上、横浜FMの強みである90分間での修正力も影を潜めた。天皇杯からメンバーが大幅に替わることが予想される今節の先発陣にその課題を当てはめるのは安易過ぎるが、川崎Fのシステムとポジションが重なるため、今節もその“マンツーマン”と対峙する可能性がある。
「監督が試合を振り返り、足りなかったものをチームに落とし込むはずなので、選手は勝ったときも、負けたときも、次の試合に向けて集中しなければならない。そして、ダービーに勝ってこの流れをひっくり返す」と語ったのは、唯一連続先発しそうなマルコス ジュニオール。今節は相手のタイトな守備網をどう突破するかだけでなく、メンタル面の立て直しもテーマとなる。
対する川崎Fは前節・横浜FC戦を3-0で快勝し、3試合ぶりの勝点3を手にした。12日の天皇杯3回戦・水戸戦も2-1で競り勝ち、状態は上向きと言えるだろう。今節で首位を倒せば、22日に代替開催として控える第16節・神戸戦への期待感も膨らむ。もし、このタイミングで現在の1位、2位を連続で叩くことができれば、2年ぶりの戴冠への可能性を自力で広げられる。
「横浜FC、水戸との連戦を総力戦で戦ってきた。(公式戦3連戦)最後のマリノス戦も全員で力をぶつける」とは鬼木 達監督。川崎Fを四度のリーグ制覇に導いた名将は、今節からの2戦を今季の勝負どころと踏んでいる。
[ 文:大林 洋平 ]

