ホームのFC東京は後半戦に入り、2勝1分と負けなしを維持している。ピーター クラモフスキー監督が就任してから守備の立て直しに成功し、3試合連続無失点。全員のハードワークをベースに、一人ひとりがそれぞれに与えられた役割を忠実に、そして確実にこなすことで、安定感のある守備を披露している。
特徴的なのはCBが相手FWに入ったボールに対して迷いなくつぶしにいくプレーで、自分たちのゴールから離れた位置で相手の攻撃の芽を摘むことができており、良い形で奪えた際にはチャンスやゴールにつながっている。その局面における攻防は今節でもポイントになる。鹿島のキーマンである鈴木 優磨からどれだけ自由を奪えるか。守備でリズムを作りながら、スムーズに攻撃へと転じ、好調なエース・ディエゴ オリヴェイラにボールを集めたい。
新体制に移行後は良い流れで戦えており、12日の天皇杯3回戦では12年ぶりとなる“東京ダービー”をPK戦の末に制した。本来ならカテゴリーが下の相手に90分で決着をつけたかったのが本音だろうが、ダービーにおいては勝利がすべて。ファン・サポーターとともに喜びを共有し、“東京に青赤あり”と示した。
今節は中3日での公式戦3連戦の3試合目にあたり、コンディションとしては難しい部分もあるだろうが、いまはどの選手もモチベーションが高い。チャンスを与えられた選手が結果を残し、リーグ戦ホーム3連勝を目指したい。
アウェイの鹿島はここ3試合勝ちがなく、少し足踏み状態が続く。4月から5月にかけて5連勝を達成したが、第14節・FC東京戦の引き分けでそれが止まると、以降の7試合では1勝5分1敗と思うように勝点を伸ばせていない。アウェイに乗り込んだ前節・広島戦は、前半早々に先制しながらも、後半に追いつかれてドロー決着。特にこの3試合は停滞感が漂う。
その中、12日には天皇杯3回戦・甲府戦に臨んだが、思うような結果を残せなかった。90分を終えて1-1で、延長戦でも決着がつかず、迎えたPK戦では13人目にまで突入する激闘の末、敗退。早いタイミングでタイトルを1つ失ってしまった。
そんな鹿島にいま求められるのは切り替えであり、目の前の一戦に向き合うこと。選手選考を含め、岩政 大樹監督の手腕が問われる。昨季はダブルを食らい、今季もホームで引き分けに終わったFC東京から勝点3を奪うことで、いまの流れを払しょくしたい。
[ 文:須賀 大輔 ]
