「地力の差は感じた。ただ、以前の僕たちであれば、点を取られると1-1にもできなかったかもしれない」と、見事な崩しからゴールを決めた食野 亮太郎が振り返ったように、前年王者に対して一度は試合を振り出しに戻したものの、後半にPKで勝ち越された。
その後、退場者を出して10人となった横浜FMを崩し切れなかったのは課題だが、ダニエル ポヤトス監督が「両チームにとって、持っているレベルの高さを示す試合になった」と話したように、決して悲観する内容でなかったのも事実。気持ちを切り替えて、3試合ぶりとなるホームゲームに挑む。
湘南との前回対戦では、ミスにつけ込まれて1-4で完敗。最終ラインからのつなぎに固執し、自滅に近い失点を繰り返していた当時と異なり、縦に速い攻撃とボールをつなぐ場面の使い分けは浸透している。また、横浜FM戦で食野の同点ゴールを華麗なプレーで演出した山本 悠樹が戦術的な大黒柱としてチームをけん引しており、戦い方にもバリエーションは出てきている。
前節から大きくメンバーが替わることはなさそうだが、早々に負傷交代した三浦 弦太の状態について、ダニエル ポヤトス監督は「相手に強く踏まれてしまい、ダメージを受けていた。重症でないことを祈る」と懸念していた。
三浦が務めていたCBに加えて注目が集まるのが、前節は福岡 将太がコンバートされた右SBの人選だ。経験豊富な髙尾 瑠に加えて、鳥栖から期限付きで加入した中野 伸哉もG大阪デビューに向けて準備を整えている。
「若いがJ1での経験もあるし、しっかりとここからパフォーマンスを上げてほしい。彼は未来の可能性を持っている」とダニエル ポヤトス監督も高く評価する中野のメンバー入りがあるかもしれない。
一方、最下位の湘南は前節、新潟相手に2点を先行しながらも90+3分に同点ゴールを許し、勝点3を逃した。勝利していれば最下位から抜け出していただけに痛恨のドローとなったが、山口 智監督は「選手は取り組んでやるところ、我慢するところはすごく表現してくれたので、次につながるところもある」と懸命に前を向いた。
選手としてG大阪の黄金期を支えたレジェンドでもある山口監督にとっては背水の陣で挑む古巣戦となるが、就任後、リーグ戦におけるG大阪戦は3勝1分。直近の3試合はすべて勝利を飾っており、相性は良い。
また、昨季までG大阪に在籍し、サポーターからの人気も高かった小野瀬 康介は今季3得点、2012~16年にかけてG大阪でプレーしていた阿部 浩之も3アシストをマークしている。G大阪としては警戒が必要だ。
G大阪にとっては夏休み最後のホームゲーム。『GAMBA EXPO 2023』として開催され、この試合限りの限定ユニフォームでピッチに立つ。観客は30,000人超えが確実。サポーターに勝利を届けたい一戦だ。
[ 文:下薗 昌記 ]
