横浜FMは前節、G大阪と対戦。前半からビルドアップが冴え、ヤン マテウスの11試合ぶりの一発で先制に成功する。ところが、反撃に出たG大阪の攻勢に呑まれ、前半終了間際に失点を喫して同点で折り返す。それでも、後半立ち上がりにエウベルが奪ったPKを、アンデルソン ロペスがやり直しの末に成功させて突き放す。その後、エウベルの退場で数的不利となった中、GK飯倉 大樹やDF陣が最後までゴールを許さず、2-1で逃げ切った。
G大阪戦の勝利について、松原 健はこう語る。「まずは点を取れたことがポジティブ。一瞬のスキを与えてしまい、DFとして反省点はあるが、10人になってサッカーが変わってしまった中でも最後の最後で体を張ることはできた。そして、勝利はチームにも選手にも自信になる。ここから優勝に向けてやっていく」。この1勝をより大きなものにするためにも、今節は重要な意味合いを持つ。
そんな中、今節はエウベルが出場停止のため、ウイングの起用法が焦点となる。左ウイングにヤン マテウスを回して、右ウイングに水沼 宏太を起用するのか。それとも、左ウイングに5月下旬にケガから復帰した宮市 亮を復帰後公式戦初となる先発に抜擢するのか。ケヴィン マスカット監督の決断が注目される。
対するFC東京は順位こそ10位だが、ピーター クラモフスキー監督体制となった明治安田J1第18節・名古屋戦以降、4勝1分1敗と盛り返しつつある。特筆すべきは、勝点を奪った5試合はいずれもクリーンシートを達成している点。ディエゴ オリヴェイラを軸とした攻撃陣に目がいきがちだが、森重 真人、エンリケ トレヴィザンの両CBを軸とした守備陣の安定感は見逃せない。
ところが、今節は強固な守備の一翼を担うエンリケ トレヴィザンが出場停止。順当なら木本 恭生の起用が濃厚だが、リーグトップの得点力を誇る横浜FMが相手だけに、チームとしての総力が問われる一戦となる。森重、木本のコンビは3失点した前回対戦の先発ユニットだけに、雪辱戦との見方もできる。
そして、もう1つのトピックは仲川の日産スタジアムへの帰還である。約1カ月半、戦列を離れていたが、前節・京都戦で復帰し、古巣戦に帳尻を合わせてきた。旧知の仲であるピーター クラモフスキー監督も仲川の特長を把握しているだけに、コンディションさえ整えば先発復帰の可能性も十分。かつてトリコロールのエースとして輝いた“テル”(仲川)が“青赤のテル”として、日産スタジアムでどのようなパフォーマンスを見せるのか――。皆が楽しみな一戦である。
[ 文:大林 洋平 ]

