そんな中、湘南の順位は18位。一時は15戦勝ちなしという苦しい経験をしたが、夏の中断期間後の戦績は1勝1分1敗と、状況は好転気味。
中断期間中に静岡県御前崎市で4日間のミニキャンプを行い、そこでは「勝てないことで(ボールを)取れないとか、守備などもできていたことができなくなっていた。暑い中、2部練習をやって、もう一度原点に戻るじゃないですけど、以前やっていたことを思い出そうとやっていた」(大野 和成)。
新加入選手たちと一緒に守備の確認をもう一度行った影響で、湘南は強堅さとアグレッシブさを取り戻すことができた。だが、前節・G大阪戦では1-2と中断期間後初めての黒星を喫してしまった。
「自分たちから奪いにいくところ、アグレッシブに前にゴールを目指すところが欠けていた試合になった」と山口 智監督は語っていた。フィールドの全員が同じイメージを共有できずにプレスへ行ってしまったことが要因でプレスが掛かり切らず、さらにはイッサム ジェバリら相手の前線の選手にスペースを与えてしまい、うまく戦えなかった。今節はプレスの修正が問われる一戦になる。
対戦相手の浦和は、今週火曜日に香港の理文とAFCチャンピオンズリーグプレーオフを戦い、中2日での一戦となる。同じ関東圏での試合とはいっても、移動もあり、不利な条件面での試合になる。
ただ、理文戦は3分と6分にゴールを決めたことで、比較的余裕を持って戦えた。伊藤 敦樹と興梠 慎三は前半のみの出場となっており、湘南戦を見据えた選手起用も行うことができている。
リーグ戦に目を向けると、浦和は勝点41で4位につけている。前節は3位の名古屋と対戦し、ホセ カンテの2試合連続ゴールが決まって、1-0で5試合ぶりの勝利を収めた。しかし、残り10試合で首位・横浜FMとの勝点差は『9』。1試合も落とせないヒリヒリした状況が続く。
だが、負けられないのは湘南も同じ。古巣戦に向けて岡本 拓也は「やるしかない」と闘志を燃やし、こう続ける。
「内容も求めますけど、まずは自分たちの良いところをしっかり出したい。そのための準備はしたいです。その中でも試合でできない場面は絶対にあると思うから、そこでしっかり耐えて自分たちの時間に持っていきたい。ガンバ戦もそうですけど、焦れて自分たちから崩れにいくのは良くないです。焦れて自分たちから崩れたこともあったので、悪い中でも全部(プレスに)行かないとか、そういう部分が大事になる」 出力にメリハリをつけながら、圧を掛けにいくときは味方と連動しながら一気に襲いかかり、ボールを奪いにいく。それが湘南の戦い方だ。
「勝つためにはやるべきことをやらないといけない」 指揮官は選手たちにそう伝えたという。前節はそれがうまくできなかったが、立ち返る場所はある。自信を持って浦和戦に臨み、もう一度『勝利のダンス』でサポーターと喜びを爆発させたい。
[ 文:舞野 隼大 ]
