また、混戦なだけに勝点水準そのものも低い。湘南の勝点5は、各グループ首位の中で最も少ない。それだけに、このグループで2位通過できる可能性は限りなく低く、浦和に限らず、どのチームも勝点3を積み上げておきたいタイミングになる。
ホーム・埼玉スタジアム2002で今節を迎える浦和は、ここまで3試合すべてに引き分け。得点数と失点数はともに『1』と、ロースコアの戦いを展開しているが、それは別にネガティブなことでもない。
リーグ戦の出場メンバーを多く起用した前々節・清水戦の1-1を除くと、いわゆる控え組を起用した2試合はともにスコアレス。決定力に課題は残るが、内容は悲観したものではなかった。
そもそも、Bグループ第1節・湘南戦では、髙橋 利樹が早々に負傷交代。さらに、前半終了間際には柴戸 海も負傷に見舞われ、ゲームプランの変更を余儀なくされていた。また、前節は川崎Fのホームに乗り込んだ中で、“1軍”に近いメンバー編成だった相手に対し、互角の戦いを演じている。
川崎F戦で光ったのは、守備の組織だった。アレクサンダー ショルツにマリウス ホイブラーテン、さらに酒井 宏樹やGK西川 周作など、守備陣の主力が不在でも強固な守備力を発揮。川崎Fの攻撃を無失点で切り抜けた。
今季発揮している堅守が、アレクサンダー ショルツらの高い個人能力だけによるものではないということを証明できたのは、チーム全体にとってプラスだった。「全員が監督のやりたいことを理解して、しっかりと取り組んでいるからこそ失点が少ない」とは柴戸の弁だ。
そうした守備力に不安はないだけに、勝点3を奪うためにも攻撃面が問われる試合になる。直近の明治安田J1第8節・札幌戦で退場してしまったホセ カンテとすれば、レッドカードの汚名を返上するとともに、そろそろ長い時間プレーできることも証明しておきたい。
いくらか負傷者もいる中で、ポジションによっては手薄なところもある。コンディションを崩していたブライアン リンセンの復帰も期待されるし、リーグ戦もにらんで安居 海渡の出場時間もコントロールしておきたい。
サイドアタッカーは特に不足気味のため、ダヴィド モーベルグの左サイド起用や2種登録・早川 隼平の抜擢もあるだろう。ルーキー・堀内 陽太もメンバー入りするであろう総力戦にて、ルヴァンカップ初勝利を飾っておきたい。
一方、アウェイに乗り込む湘南もここまで安定した戦いを披露している。リーグ戦は2勝4分2敗と五分の成績ながら、得失点差は『+4』と堅実。ルヴァンカップもここまで3試合で無失点を貫いている。お互いの堅守を破る出力をいかに出せるかが焦点だ。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
