シュート本数では15対3と圧倒していたため、主導権を握っていた中で逆転できなかったことは悔やまれるが、残留争い中という状況を考えると、アウェイで勝点を持ち帰れたことはポジティブにも捉えられる。
湘南は9月3日の明治安田J1第28節、首位に立っていた川崎Fと戦い、2-1で逆転勝利。良い流れで7日の第25節・横浜FM戦に臨んだが、そこでは0-3と大敗。一転して大きなショックを受けたが、中2日で臨んだ清水戦は内容が好転し、「この中2日でよくリバウンドメンタリティーを見せてくれた。キレイではなかったかもしれないですけど、相手のコートでサッカーをするところに対して、本当に選手がよく整理してやってくれた」と山口 智監督は選手を称えた。
“波”の振れ幅が大きい3連戦となったが、いまはフラットに近い部分にあると感じる。悪くない流れで週末の今節・浦和戦へ臨めると思いきや、湘南は13日、山口監督とスタッフ2名が新型コロナウイルス感染症の陽性判定を受けたと発表。監督不在でこの試合を戦わなければいけなくなった。
しかし、茨田は「難しい部分はありますけど、選手一人ひとりが自覚を持って声をかけ合いながらやっているので、そこまで深刻に悩んでいない。僕自身意識しているところは普段と変わらずプレーすること。誰かがいないことで何かを変えるというのはしない」と話す。
田中 聡がベルギーのKVコルトレイクへ移籍したこともあり、ここ最近はアンカーで起用されることが多くなった茨田。主戦場ではないポジションを任されながらも、「湘南がどういうサッカーをしているか分かった上でアンカーをしているので、違うポジションでもどこでプレーしたらいいかとか、どういうプレーが必要かというのは考えながら落とし込めている」と自信をのぞかせている。同様に、ほかの選手たちも積み上げてきたベースはすでにある。監督が不在でもこれまで取り組んできたことをピッチで体現することができれば、何も問題はない。
一方の浦和は中2日で湘南とのアウェイゲームに臨む。水曜日には第26節・C大阪戦に臨み、0-1で敗れた。「前からのプレッシングもあり、われわれに良いビルドアップをさせてくれずに、どちらかというとC大阪がわれわれをうまく消したなという印象がある」とリカルド ロドリゲス監督は試合を総括した。C大阪と同じように、湘南も前からガツガツとプレスを掛けてくるチームだが、コンディション調整も難しい中でどのように修正をかけ、攻略してくるか。浦和の戦い方にも注目が集まる。
[ 文:舞野 隼大 ]
