直近の5試合を見ると、両者の戦いぶりがよく分かる。優勝争いで大事な終盤戦を迎えた中で、鹿島は1勝2分2敗と結果を残すことができなかった。敗れたのは2位の横浜FMに首位の神戸。満を持して上位陣に挑んだが、はね返されてしまった。前節、神戸に1-3で敗れたことにより、7年連続でJ1リーグ戦でのタイトル獲得は不可能となった。
一方で浦和は2勝3分。爆発力はないものの、堅実な守備で勝点を積み重ねてきた。ここまで5敗は首位の神戸とともにリーグ最少だ。総失点22は神戸を抑えてリーグトップの少なさ。安定した守備がこれまでの成績を支えている。
目標を失ってしまった感も否めない鹿島だが、選手たちはモチベーションを失っていない。
「前節でタイトル(獲得の可能性)もなくなり、もう目指すものがACL圏内しかなくなったので、そこを目指す上で、“シックスポイントマッチ”だと思います。このチームの歴史上、一番負けてはいけない相手じゃないかという認識はしているので、そこに懸ける思いは僕自身含め、チームとしても強いかなと思っています」 そう話すのは、苦しい展開の中でも神戸から1点をもぎ取った松村 優太。浦和戦でも「泥臭くどん欲に、まずゴールを狙っていくことが相手を崩すきっかけになればいいかなと思っています」と意気込む。
ここ2試合、鹿島は前線の構成を変化させてきた。しかし、1分1敗と目指す結果を手にすることはできなかった。再び垣田 裕暉や仲間 隼斗、名古 新太郎という面々を起用し、ベースとなる戦い方を取り戻す可能性も高い。松村も「球際の部分だったり、走る部分だったりというのを再認識していかないといけないと思います」と話していた。
1週間の準備期間があった鹿島とは違い、浦和は火曜日にAFCチャンピオンズリーググループJ第3節・浦項戦を戦ったばかりだ。浦項戦はボール保持率で大きく上回ったものの有効な攻撃の形を作ることができず、0-2で敗れてしまった。主力のアレクサンダー ショルツを休ませることはできたが、多くの選手が連戦となるだろう。お互いにとって負けられないライバルとの一戦は、激しい試合が予想される。選手たちには直近の試合で敗れたことを整理し、心と体のコンディションを整えることが求められる。
[ 文:田中 滋 ]

