開幕2試合は今季から新たに採り入れている[4-4-2]で、前節・福岡戦は長年採用している[3-5-2]で戦った。
「自分が(監督に就任して)4年目になって、結果が出ていないというのもあったので、自分自身への刺激としても採り入れました」。新しいフォーメーションを導入した意図について、山口 智監督はそう明かす。
システムが異なれば、相手とのかみ合わせも変わってくる。だが、山口監督は「求めることは変わっていません」と言う。
求めるものは“サッカーの本質”。選手にはゴールを目指す上で最善のプレーを選択することを常々求め、指揮官は「判断基準を増やすこと、状況を見られるようにすることをトレーニングで常にやっている」と話す。それが最善の手であるなら、相手ゴールへ一気に迫れるロングボールを蹴ることも厭わない。
ただ、受け手の準備が整っていなかったり、それ以上に最善の策があるのであれば、ボールをつなぐことやサイドを変えることなど、選手は違う選択を求められる。それは4バックでも3バックでも変わらない。川崎Fに1-2で黒星を喫して以来のホームゲームで、これまでの積み上げを発揮しつつ、自分たちらしく戦えるか。
対する浦和は前節、札幌と対戦。31分に酒井 宏樹がヘディングシュートを叩き込み、1-0で今季初勝利を収めた。アレクサンダー ショルツが負傷交代してしまったことは痛手だが、スクランブルで代わって入った佐藤 瑶大が高水準のプレーを示したことは明るい材料。ペア マティアス ヘグモ監督からも「佐藤が浦和デビュー戦となりましたが、素晴らしいプレーをしてくれました」と賛辞を送られた。
佐藤自身は「スタメンで出るときと同じような準備はしていましたし、急に呼ばれたからといって焦るとかはなかった」と明かし、「『僕の良さってなんだろう』と思ったら、やっぱりはね返すところだったり、ゴール前の対人のところなので、チームに還元できればうまく試合に入れるし、チームもうまく連係をとってくれるんじゃないかと。僕は僕のやるべきことをやりました」とメンタルの強さを発揮しつつ、堂々と自分のプレーを披露してみせた。先発での出場も予想される今節は、どんなパフォーマンスを発揮するかに注目したい。
そして、湘南のサポーターが気になる浦和の選手は石原 広教だろう。石原は小学生の頃から湘南の育成組織で育ち、今季から浦和へ完全移籍をするという大きな決断を下した選手。ここまで3試合はメンバーから外れているが、慣れ親しんだ地での試合にメンバー入りし、ピッチに立つことはあるのか。
[ 文:舞野 隼大 ]
