札幌は前節、ホームで広島と対戦して1-1で引き分け。立ち上がりから広島に押される展開の中、カウンターから一瞬のスキを突いてスパチョークがシュートを決めて先制したが、その後も終始相手のペースに。球際をはじめ多くの局面で広島に上回られ、決定的と思われるピンチを何度も招きながらGK菅野 孝憲を中心に粘り強い戦いで応戦。後半立ち上がりに同点ゴールを蹴り込まれてしまったものの、シュート数4本対18本という苦戦をなんとか引き分けに持ち込んだ。
この結果により、公式戦4戦無敗となった。リーグ戦5連敗という時期があったことを踏まえれば、成績的にはかなり持ち直してきたと言える。攻撃的なサッカーを志向するチームゆえ、前節のようにホームゲームで押し込まれながらはね返し続ける展開は理想的ではないかもしれないが、そうした戦いの中でチームとしての戦略的な引き出しや成功体験が増えていく可能性は大いにある。前向きに捉えていいはずだ。
一方、北海道に乗り込む湘南は前節、ホームで神戸と戦って0-1で敗戦。前年王者に対して臆することなく、ボールホルダーに積極的なアプローチを敢行し、それなりにピンチも生まれはしたものの粘り強く応戦。後半は相手陣に押し入る場面も作り出すなど、悪くない戦いを見せていた。しかし、そのままスコアレスで決着かと思われた終了間際に痛恨の失点を喫してしまった。
湘南は第2節・京都戦の勝利を最後に、勝ち切れない試合が続いている。24日に行われたJリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド2回戦でもJ2秋田に延長戦の末、1-2で敗戦。神戸とは引き分け寸前の戦いをし、前々節は横浜FMと引き分けるなど、力のあるチームとは接戦を演じているだけに、なかなか結果が出ず下位にとどまっている現状は非常に歯がゆいだろう。ただし、上位チームに対しても自分たちからボールを奪いに走る積極的な戦いで渡り合っているだけに、1つ良い形で勝利できれば、状況が一変する可能性は十分にあるはずだ。
ともに勝点6で下位にいる状況のため、近い順位で今後もライバルになり得ることを考えれば、なんとしても勝点3をつかみ取りたい心境は同じ。シビアに結果を求めるタフなゲームになることは間違いないだろう。どちらもハードワークをベースとするため、出力の高い、迫力のある攻防が演じられることは間違いない。
[ 文:斉藤 宏則 ]

