豊田スタジアムで対戦するのは、7位の名古屋と8位のG大阪。両者の勝点差は『1』で、名古屋はG大阪より1勝多く、G大阪は名古屋よりも1敗少ない。直近の5試合は“〇〇●●〇”とまったく同じで、前節で連敗を止めた。どちらが連勝をつかみ取るのか、ターニングポイントになり得る試合である。
名古屋は前節、開幕から無敗の広島と対戦し、3-2で相手に初黒星をつけた。先発にはパトリック、森島 司、稲垣 祥、野上 結貴と元広島の4人を起用。開始わずか2分でパトリックが先制点を奪うと、18分には森島の完璧なクロスから、稲垣がまるでストライカーのようなヘディングシュートを決めて追加点。まさに「古巣に恩返し」という活躍を見せた。途中、スーパーゴール2発で同点に追いつかれたものの、84分に広島生まれの永井 謙佑が積極的な飛び出しからオウンゴールを誘発し、これが決勝点に。上位から離されず、食らいつくことに成功した。
その中でも明るいニュースがエースストライカー・キャスパー ユンカーの復帰だろう。第4節・柏戦を最後に、右ひざ内側半月板損傷で欠場していたが、前節、およそ2カ月ぶりに公式戦のピッチに立った。81分からのプレーだったが、永井のシュートのこぼれ球に素早く反応して詰めると、相手のオウンゴールを誘発した。
「まだ完全に治ったというわけではないし、様子を見ながらやる必要はあるけど、体全体としては比較的良い状態。しっかり試合に絡むことができてホッとしている」と、久しぶりの出場でもキャスパー ユンカーの体に反動は出ていないようだ。ただ、「やっぱりゴールを決めること。そうすれば安心した気持ちになれると思う」とつけ加えた。
キャスパー ユンカーは今節もベンチからのスタートになりそうだが、決定力の高いエースが18人のスカッドの中にいるのは心強く、相手にも脅威を与えることになる。その上でゴールを挙げることができれば、チームとして広島戦で3ゴールを挙げたように、得点力不足という課題も解消に向かうことだろう。
対するG大阪も前節・C大阪戦で良いニュースがあった。試合当日に誕生日を迎えたエース・宇佐美 貴史が9試合ぶりのゴールを記録。こちらも得点力不足が叫ばれる中で光が見えた。さらに立ち上がり以外は主導権を握り、リーグ戦での“大阪ダービー”としては2019年5月以来の勝利を挙げた。
ダニエル ポヤトス監督も「戦術的に完成された形だったと思っている。後半にポゼッション率も少しずつ上がってきたし、自分たちの快適なプレーというのも始まった。その中で決定的なチャンスも数回生まれた」と、内容面でも選手たちに高い評価を与えている。今節もさらに内容を良化させつつ結果も伴わせたい。
両チームの昨季の対戦は、ホームでもアウェイでも名古屋が1-0で勝利を収めているが、一昨年は逆にG大阪が3-1、2-0で2連勝とシーズンダブルを達成している。実力伯仲の名古屋とG大阪。果たして勝点3を上積みし、上位戦線に踏みとどまるのはどちらのチームだろうか。
[ 文:斎藤 孝一 ]
