ホームの町田は現在3連勝中。特に前節・浦和戦は終了間際の“決勝PK”で、チームがさらなる上昇気流に乗るきっかけとなりそうな劇的勝利を勝ち取った。チームは浦和戦翌日、親交を深める懇親会を実施し、J1初昇格後、即J1初優勝という偉業達成に向けて、クラブ全体の結束を深めた。
対する新潟は前節、福岡に敗戦を喫して2連敗。失点も7試合連続と止まらず、勝点が伸び悩んでいる。18位・湘南との勝点差は『2』と降格圏の足音が近づいてきた。
ともに明治安田J2を戦っていた2022年以来となるリーグ戦での町田と新潟の一戦の構図は、ボール保持志向の新潟がボールを掌握し、ショートカウンターを得意とする町田がボール奪取からのカウンター発動の機会をうかがう展開になりそうだ。浦和戦は期限付き移籍元との対戦だったため、契約上の理由で出場できなかった柴戸 海は、新潟戦のポイントをこう話した。
「相手にボールを持たせる感覚でプレーをしながら、ボールを奪ったあとの速さを随所で出していきたい。ボールを奪ったあとの相手のスキを見つければ、ゴール前までは行けると思うし、その先のクオリティーを出せるかどうかで勝敗が変わってくるでしょう」 町田が得意のプレスでハメるか。新潟が町田のプレス網をかいくぐるか。自分たちのストロングポイントで上回ったほうが勝利を手にするだろう。
個人という視点では、6月のW杯アジア2次予選に臨む韓国代表に選出された町田のオ セフンに注目。現在J1で6ゴールを記録している得点力が評価された格好のオ セフンはA代表初参戦に向けて、「まずは週末の新潟戦にフルコミットし、良い結果を残して来週の代表活動へ気持ちを作っていきたい」と話した。
浦和戦はアレクサンダー ショルツやマリウス ホイブラーテンに封じられたが、今節はオーストラリア代表クラスのトーマス デンとマッチアップする。かつて浦和でチームメートだった柴戸はトーマス デンについて、「身体能力も高く、空中戦も強くてかなり厄介な選手」と評した。トーマス デンとのマッチアップを制し、代表活動による離脱前の試合でオ セフンが結果を残せるかに注目だ。一方でCBの主軸を張るトーマス デンとしては、8試合ぶりとなる無失点を目指して、最終ラインを統率したい。
J2でしのぎを削ってきた町田と新潟がカテゴリーを変えて再び対戦する今節。古くからの町田サポーターにとっては、かつて“エース”の看板を背負った鈴木 孝司とJ1のピッチで再会できることに、きっと胸を熱くしているに違いない。
昨季、町田がJ1昇格を決めたあと、鈴木は「町田とJ1の舞台で対戦できることを楽しみにしている」と話していた。鈴木にとっても、J1の舞台で町田と対戦することはエモーショナルな瞬間になりそうだが、もちろん勝負となれば、別の話だ。ストライカーの証である新潟の9番を背負う鈴木は、自身のゴールで容赦なく、古巣撃破を狙う。
[ 文:郡司 聡 ]
