同じ県のライバルをホームに迎える川崎Fは、3連勝中。なかなか連勝できない日々が続いたが、中断期間前の第24節・柏戦から連勝街道に入っている。
好調の要因はさまざまあるが、中でも大きなところはケガ人の復帰だ。特に三浦 颯太と大島 僚太の存在感は大きく、試合を重ねるごとに重要性が増している。
三浦は4月3日の第6節・横浜FM戦で左膝外側半月板を損傷。約3カ月半の離脱を経て柏戦で復帰すると、直近3試合で2アシストをマーク。チームの3連勝に直接的に貢献している。前でプレーするマルシーニョとの連係、武器の1つだと自負している走力もそうだが、攻撃性と左足から繰り出されるキックは群を抜いており、今節でも得点に関与できるかは注目だ。
大島は昨年7月に右下腿三頭筋肉離れのケガを負って以降長らくピッチから遠ざかっていたものの、今年6月26日の第20節・湘南戦に途中出場して約1年ぶりに復帰。湘南戦を含めて7試合連続で出場している。復帰直後はコンディションや試合勘を上げている段階という印象もあったが、中断明けのここ2試合は圧倒的なパフォーマンスを発揮している。
ボランチに入り、攻撃をコントロール。ボールの受け方や出し方でテンポを変えることも含めて状況を的確に判断し、正確な技術で味方にパスを通す。彼が入ることで選手おのおのの負担が少しずつ軽くなっている印象もあり、これまで出場し続けていた選手たちも成長を重ねながら、大島の復帰でさらに躍動しているように見える。
その結果、前々節・神戸戦は相手2人が退場、前節・FC東京戦は前半に主導権を握られたという面はあったものの、ここ2試合は川崎Fらしい攻撃サッカーが復活の兆しを見せている。三浦や大島が復帰した川崎Fが横浜FM相手に主導権を握り、魅惑的なサッカーを展開できるか。
一方の横浜FMは中断前に指揮官交代があった中、8月3日に行われたJリーグインターナショナルシリーズ2024 powered by docomoではイングランド・プレミアリーグの強豪・ニューカッスルを2-0で下した。リーグ再開初戦となった前々節・札幌戦でも勝利し、リーグ3連勝と復調傾向にあったものの、前節は神戸に1-2で敗戦。ジョン ハッチンソン監督体制初の黒星となった。
それでも、取り戻しかけた攻撃サッカーを信じて進んでいくことに変わりはないだろう。攻撃サッカーを貫いた上で、勢いを増している川崎Fに勝利すれば自分たちを信じることができるはずだ。
2017年以降7シーズンのうち6回はどちらかが優勝するなど、両者は覇権を争ってきた。その間ともに攻撃サッカーで見る者を魅了してきた。どちらが主導権を握るのか、どちらがより得点を奪うのかという攻撃要素の強い戦いになるはずだ。
今季苦しんでいる時期もあった両者の勝点差は『1』ときっ抗した状況となっている。この試合に勝利すれば、ともに順位を上げる可能性がある。注目の“神奈川ダービー”を制すのはどちらだ。
[ 文:菊地 正典 ]


