横浜FMは前節、アウェイで川崎Fとの“神奈川ダービー”に臨んだ。序盤で主導権を握った中、0-0で折り返すと、後半は連動したビルドアップから西村 拓真がPKを獲得。58分にアンデルソン ロペスがそのPKを沈めて先制し、その2分後には西村がゴラッソを決めて追加点を奪う。79分には復帰戦となった畠中 槙之輔がダメ押しの3点目を挙げ、1点を返されたものの、2試合ぶりの勝利を手にして6位に浮上した。
前々節、ホームで昨季王者・神戸に1-2で屈したあと、「ホームでの敗戦は残念な気持ちでいっぱい。しかも逆転負けだ」とショックを隠し切れなかったジョン ハッチンソン監督だったが、川崎F戦後は打って変わり、「一人ひとりがポジション争いをしている中、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた」とリバウンドメンタリティーを発揮した選手を手放しで称えた。
そして、今節までにチームに動きがあった。川崎F戦翌日の18日には村上 悠緋の徳島への期限付き移籍が発表され、シーズンイン当初、特別指定選手と2種登録選手を除いて30人いたフィールドプレーヤーは25人にダウンサイズされた。今後、控える連戦を戦う上では少し心細いスカッドではあるが、21日の天皇杯ラウンド16・長崎戦では川崎F戦から10人をターンオーバー。1点リードを許した後半アディショナルタイムに2得点を奪う劇的な逆転劇で勝ち切ったことは好材料だろう。
C大阪の中6日に対し、横浜FMは中2日となるが、この状況を踏まえればコンディションの大きな差はなさそう。むしろ、天皇杯の劇的勝利でポジション争いが活性化され、勢いは増したと言える。
今節は川崎F戦の先発組を中心に、出場停止が明ける主将・喜田 拓也を加えた布陣が濃厚だが、その主力組も大いに刺激を受け、高いモチベーションで臨むことは想像に難くない。今後も天皇杯をはじめ、JリーグYBCルヴァンカップ、9月に開幕するAFCチャンピオンズリーグエリートと多数のコンペティションが控えているだけに、熾烈なポジション争いを加速させる一戦にしたいところだ。
対するC大阪はホームで京都と対戦した前節、5失点して2連敗。6月30日の第21節・名古屋戦(2○1)での勝利を最後に、白星から見放されている。得点力が課題だった中、前節で3得点を奪って前進はあった一方、「個々の守備範囲、グループの守備、奪われ方が悪くて失点する、自分たちで首を絞める展開も反省しないといけない」と新たな問題が浮上し、小菊 昭雄監督の悩みは深い。
今季開幕当初は好調だっただけに、「ラスト11試合、上位争いができるのか、中位になるのか」(小菊監督)。正念場を迎えた中での“国立決戦”となる。
[ 文:大林 洋平 ]


