指揮官の言葉どおり、湘南はキックオフから相手陣へと押し込み、12分で先制点を奪うなど主導権を握った。しかし21分、CB鈴木 淳之介が縦パスを相手に引っかけてしまうと、ショートカウンターを食らい、レオ セアラのゴールで同点に追いつかれた。
直後の24分には、後方からロングボールを背後に蹴られると、止めに入ったCB髙橋 直也が対応を誤ってしまい、そのままレオ セアラに振り切られて失点。足元の技術と配球に長け、攻撃的なCBとして好調時のチームを支えた若い2人が絡むミスもあり、1-2で敗れてしまっている。
「自分のところから試合が崩れてしまったと思うので、責任を感じている」と話すのは鈴木 淳之介。「1試合に1回はああいうミスをしているし、あの場面は(状況を考えて)もっとセーフティーにやっておけば良かった」と反省の弁を述べた。勇敢に縦に出して、チャレンジを続けることが彼の持ち味を表現することにもつながる。ただしやみくもにではなく、不用意にロストをしない選択をとることも、ときには必要だ。
そして髙橋はオフ明けの練習後、コーチ陣とハイボールの処理をする自主トレーニングを行っていた。「意識したことは、ボールホルダーが持ったときの体の向きやポジショニング、相手をどこに置くか。失点した場面は、もう一歩(中央のキム)ミンテさんのほうに自分が寄っていたらレオ セアラ選手もうまく走れなかったと思う。ボールが出された瞬間、自分が走って帰る位置がボールに直線的ではなく、ゴールとボールを結ぶ位置に走れていたら、ああやって一発で入れ替わることなく守備のチャレンジに行けていたと思う」と振り返り、二度と同じミスをしないという気概を感じさせた。
「スキを見せたらやられるということを学習しないといけない」(山口監督)と、今週の練習からそうした細部を落とし込むことにフォーカスし、次は勝利をつかもうとグラウンドで研鑽している。
その湘南がホームに迎えるのは、上位につける鹿島。水曜日に天皇杯準々決勝・神戸戦を戦い、中2日で今節に臨む。神戸戦は0-3で敗れてタイトルを1つ落としてしまい、リーグ戦でもしばらく勝利がない状況。苦境に立たされるがゆえに、反骨心をむき出しにして今節へ臨んでくると考えられる。
山口監督は鹿島のことを一層警戒し、「相手へのリスペクトを持ちながらも、自分たちの良さを最大限出すしかない。セレッソ戦ではそれができたところもあるので、自信にしてやっていかないといけない」と受けに回らないことを強調。次こそはホームで勝点3を獲得したい。
[ 文:舞野 隼大 ]
