名古屋はホーム3連戦。8月31日に開催予定だった明治安田J1第29節・新潟戦が台風10号の影響により9月18日に延期。当初から予定されていたホーム2連戦と合わせて3試合続けてホームでの戦いとなった。
それまでは残留争いに巻き込まれてもおかしくない戦いぶりだったが、新潟戦からチームは覚醒。前線を永井 謙佑、和泉 竜司、森島 司の日本人3トップに変更したことも勝利につながった大きな要因だが、新潟戦の前に行われた国立競技場での第30節・FC東京戦(アウェイゲーム/1●4)でふがいない戦いをしてしまい、「ホームで情けない試合はできない」と、全員が気持ちを奮い立たせたことも好結果につながった。
前節・川崎F戦もアグレッシブな姿勢を保ったまま、攻守ともに相手を上回り、永井の芸術的なミドルシュートと、和泉の高い個人技を生かしたゴールで2得点。守備でもGKランゲラックを中心に集中力を最後まで切らさず、試合終了のホイッスルを聞いた。
長谷川 健太監督は、「ルヴァンカップ(プライムラウンド準々決勝)で広島に勝ったことが大きい。調子の良い広島に勝てたことでチームに一体感が生まれた。そのあとにも苦しい試合を経験して、少しずつたくましくなっている」と、調子が上向きになった要因を語る。
今節で狙うのはもちろんホーム3連勝。リーグ戦は首位から勝点で『16』離され、タイトルに手が届く可能性は限りなく低いが、「われわれはサポーターを熱くさせる試合をするのが使命」(長谷川監督)と、プロとしての矜持を持って最後まで戦い抜く覚悟である。
注目したいのはボランチの椎橋 慧也。前節もボール奪取からすぐに前線の永井を目がけて縦パスを送り、貴重な先制点の起点となった。新潟戦も同じように永井を走らせる形でゴールをアシスト。新しいホットラインが完成している。
「なんとなく出しても謙佑さんなら触ってくれるし、得点につながる」と椎橋。背番号8からの縦パスが圧倒的なスピードを誇るFWに届けば、名古屋の得点シーンが見られるだろう。
対する磐田は、2年ぶりに豊田スへ乗り込む。前節は福岡と激しい攻防を繰り広げた中で、GK永石 拓海の好セーブなどに遭ってスコアレスドローと、勝ち切ることができなかった。順位は変わらず、18位と降格圏内にいる。ただ、今節で勝点3を積み上げることができれば、最大16位まで上がる可能性がある。磐田の残りは8試合。今後は負けたら終わりというトーナメントを戦うような強いメンタルが必要になってくるだろう。ジャーメイン 良の高い得点力を生かして、名古屋の堅い壁を打ち破りたい。
名古屋は2004年のJ1 1st第2節での敗戦を最後に、磐田にはホームで負け知らず。それでも、リーグ戦通算対戦成績は名古屋が24勝、磐田が21勝で8引き分けと互角に近い成績である。名古屋が3連勝でさらに勢いに乗るのか、磐田が鬼門の豊田スで勝ち切り、降格圏脱出につなげるのか。“東海ダービー”は16時キックオフだ。
[ 文:斎藤 孝一 ]
