G大阪は台風10号の影響で延期になっていた明治安田J1第29節・C大阪戦を2日に戦い、0-1で敗戦。9試合勝利から遠ざかっただけでなく、屈辱のシュート3本に封じられる完敗だった。
「この負けは大きなものだけれど、連戦ですぐに試合があるのは事実。歩みを止めてはいけないとみんなで話をした」とチームの苦しい胸の内を明かすのは山下 諒也である。
ダニエル ポヤトス監督は「5位でしっかりと戦えているし、天皇杯も準決勝というところが控えている」とC大阪戦後に落ち込む姿は見せなかったが、上位堅持が決して安泰ではない状況に追い込まれているのも事実である。
開幕前の目標でもあった7位以上でのフィニッシュは、十分に狙い得る立ち位置ではあるが、これ以上の失速は禁物。巻き返しを目指す札幌戦になる。
9試合足踏みが続く原因は明確である。守備陣は踏ん張り続けており、失点数はリーグで2番目に少ない。その一方で、得点数はリーグワースト3位。攻撃陣の奮起なしにこの苦境は打開できないだろう。
今節は中2日の過密日程で迎えることに加えて、札幌は現在のG大阪が苦手とする3バックを採用。札幌との近年の対戦成績を振り返っても、2021シーズン以降は1勝2分4敗と負けが大きく先行しており、ダニエル ポヤトス監督体制下においては1分2敗と一度も勝利を手にしていない。
オールコートでのマンマークを採用している札幌が相手だけに、球際や攻守の切り替えで後れを取ることは禁物になるが、気になるのは宇佐美 貴史や鈴木 徳真、中谷 進之介ら攻守の軸にやや連戦の疲れが見えていることである。
現在のメンバー構成を踏まえれば彼らを外すことは難しいが、その中でチームとしてのフレッシュさをいかに維持するか。指揮官の“眼力”も問われることになりそうだ。
大失速を見せているG大阪とは対照的に、最下位に沈む期間が長かった札幌は、残留に向けて巻き返しを見せている。夏の中断期間が明けた8月以降の足取りを振り返ると、8試合を戦って4勝2分2敗と好調。「楽観視できる状態ではない。毎試合勝たなければいけない非常に厳しい状況であることに変わりはない」と、ペトロヴィッチ監督は2-0で快勝した前節・京都戦後に話している。現在6戦負けなしと相性の良いG大阪戦でも勝点3を奪い、残留圏との差を詰められるか。
巻き返しをけん引する選手の1人である鈴木 武蔵は、今節は出場不可(出場停止。かつ、G大阪からの期限付き移籍で加入しており契約上出場できない)。また、古巣対戦となる髙尾 瑠は負傷のため欠場の可能性がある。
注目は今夏にJ3琉球から完全移籍で加入した白井 陽斗だ。G大阪のアカデミー育ちでトップチームでもプレーした白井は、4月に行われたJリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド2回戦で、琉球の勝利に貢献するゴールをG大阪から奪っている。
直近3試合はメンバー外だったが、かつてのホームでピッチに立つことを狙っているだろう。
負の流れにピリオドを打ちたいG大阪と、残留への希望をつなぎ続けたい札幌の顔合わせは17:30キックオフだ。
[ 文:下薗 昌記 ]
