「一試合一試合を大事にしながら、勝点60とトップ5を達成したい。優勝を目指して戦ってきた今季ですが、来季以降につなげるためにも残り5試合、内容とともに結果にもこだわって戦いたい」(小菊監督) そうした指揮官の思いに、選手たちも呼応する。
監督の退任について問われた進藤 亮佑は、「実直さ、厳しさの中に優しさもあり、こういう大人であるべき、というお手本になるような人でした。僕自身、監督交代の経験は多くはないですが、サッカーの世界では常にあること。自分のことを評価してくれた監督が辞めることは寂しいですが、受け入れたい」と話した上で、「4試合負けなしで、上との差も縮まってきた。最後までトップ5を目指したい。監督が最後になるから、というわけではなく、プロとして順位は常に追い求めていきたい。監督がいなくなってもセレッソは続く。今年どういう順位で終わったか、クラブの歴史としても残る。監督退任に関係なく、そこは突き詰めていきたい」と決意を込めた。
一時は8戦未勝利と苦しい時期もあったが、明治安田J1第31節・湘南戦で9試合ぶりの勝利を挙げると、そこから3勝1分と「V字回復」(小菊監督)に成功し、安定感を取り戻した。その要因の1つに、システムを[3-4-2-1]に変えたことが挙げられる。今季初めて試合開始から同システムを採用した第30節・神戸戦では前線のプレスがハマらず空転したが、第32節・柏戦、台風の影響によって延期となっていた第29節・G大阪戦、前節・浦和戦と3試合連続で無失点を達成し、直近の2試合は1-0で連勝を飾った。G大阪戦、浦和戦と3バックの中央に入った田中 駿汰は、「(3バックを組む進藤と西尾 隆矢は)2人とも前に(つぶしに)行けるし、声も出してくれるので、自分もうまくカバーしながらチャレンジできている」と手ごたえを語る。1トップ2シャドーに入るレオ セアラ、ルーカス フェルナンデス、北野 颯太から始まる攻撃的な守備、左ウイングバックの為田 大貴、右ウイングバックの阪田 澪哉の攻守における豊富な運動量も好調を支えている。
対する磐田は消化試合数にバラつきこそあるが、残留圏まで勝点6差で残り6試合を迎えた。1-2で敗れた前節・広島戦後には、クラブから「あらためて横内 昭展監督の指揮のもと、クラブ一丸となって、最後の1秒まで戦い抜き、必ずJ1残留をつかみ取ります」と声明文を発表。背水の陣で今節に挑む。広島戦では今季初めてスタートから3バックで臨んだ中、我慢強い守備を続けていたが、耐え切ることはできずに1-2で敗戦。攻撃面でもやや課題を残しただけに、今節は守備で耐えることに加えて、どん欲に得点も狙いにいく姿勢を発揮したい。今夏までC大阪でプレーしていたジョルディ クルークスの“帰還”にも注目が集まる。
両チームのさまざまな思いが交錯する1戦は10月19日、ヨドコウ桜スタジアムにて15時キックオフとなる。
[ 文:小田 尚史 ]


