C大阪は9試合ぶりに勝利をつかんだ第31節・湘南戦以降、3勝2分1敗と復調。アウェイに乗り込んだ前節・札幌戦は9分に先制されるイヤな流れとなり、その後も幾度かピンチを招いたが、ここをしのぐと前半の途中からシステムを4バックに変更。プレスの掛け方を整理すると、後半は多くの時間帯で主導権を掌握。後半開始から投入されたカピシャーバの突破も相手に脅威を与え、85分に山﨑 凌吾の加入後初ゴールで同点に追いついた。その後、勝ち越しとはならなかったが、「先制されたあとにシステムを変えて、人を代えてと、いろいろなトライをした中で選手たちはしっかりとタスクをまっとうしてくれた。途中から入った選手たちのパフォーマンスも素晴らしかった。負けなかったことをプラスに捉えたいと思う」と小菊 昭雄監督は前向きに試合を総括。殊勲の同点ゴールを決めた山﨑も、「次(今節)からはホームで2試合続くので、サポーターの皆さんに勝つ姿を、小菊監督の下で躍動する姿を見せていきたい」と今節での勝利を誓った。
対する福岡は第22節・京都戦から11試合未勝利と苦しい時期が続いたが、第33節・名古屋戦で12試合ぶりの勝利を挙げてトンネルを脱出。第31節・磐田戦からは4試合連続無失点を達成するなど、持ち前の堅守は健在だ。ホームに柏を迎えた前節は、1-1で迎えた90+2分に岩崎 悠人が決勝点を記録。C大阪の山﨑と同様に、岩崎もこれが加入後初ゴール。劇的な勝利を収め、5試合負けなしと好調をキープして今節に臨む。
夏場は苦しみながらも安定感を取り戻してきた両チームは、ともに指揮官の今季限りでの退任が発表されている。2021年8月から指揮を執ってきたC大阪の小菊監督、2020シーズンから指揮を執ってきた福岡の長谷部 茂利監督、それぞれの集大成を見せるラスト3試合にもなる。C大阪は「良い守備から良い攻撃」という小菊監督の“十八番”を体現しつつ、福岡の堅守を攻略するためにはボール保持の質も問われる。福岡としては堅守を土台に、有効な攻撃を多く繰り出すためにトライの質と回数を高めていきたい。きっ抗した展開になれば、互いにセットプレーも重要になる。
両チームともに注目したいのは攻撃陣。C大阪は得点ランクトップに立つレオ セアラと、ここ6試合で先発のチャンスはつかみながらもその期間でゴールを奪えていない北野 颯太に期待したい。福岡は出場停止明けのウェリントンのほか、前節でそろって今季初ゴールを決めた金森 健志と岩崎、加えて紺野 和也といった2列目の働きがカギを握る。1つでも上の順位でフィニッシュしたい両者。おのずと激しくなるであろう球際のバトルを含め、攻守におけるせめぎ合いに期待したい一戦だ。
[ 文:小田 尚史 ]


