名古屋はこの中断期間、練習と並行してJリーグYBCルヴァンカップ優勝報告会やトークショーの出演など、ファンサービスにも力を入れた。現在の順位は11位で上位を狙えるわけでもなければ降格もない状況だが、残り2戦はいつも応援してくれるサポーターを笑顔にさせるゲームをしたい。
また、26日には長谷川 健太監督の契約更新が発表され、来季も指揮を執ることが決定した。長谷川監督は静岡県の出身。指導歴としては清水やG大阪、FC東京の指揮官を務め、2022年から名古屋を率いている。4年目となる来季は、クラブの悲願ともなっているリーグタイトルの獲得が求められることになるだろう。今季はスタートダッシュに失敗して安定を欠いたシーズンとなったが、ラスト2試合は尻上がりに良化していったチームをさらに上昇させるための準備期間としたいところだ。その長谷川監督は「最後まで一戦一戦を全力で戦うのがわれわれの義務」と宣言しており、今節も現時点でのベストメンバーを組むと思われる。
注目選手は[3-4-2-1]のシャドーのポジションを務める森島 司。今季はここまで出場停止の1試合を除く35試合に出場。3ゴールと4アシストを挙げている。数字に表れない貢献度は大きいが、やはりゴールの数をもう少し増やしたいところ。そうなればチームもよりタイトルに近づくことができるだろう。気持ちよくオフシーズンに入るためにも目に見える結果を出しておきたい。
もう1人の注目選手は、今夏に鳥栖から完全移籍で加入した菊地 泰智。こちらはプロになって初の古巣戦となる。2022年に流通経済大から鳥栖に加入した菊地は、すぐに主力となってリーグ戦80試合に出場したものの、鳥栖ではノーゴール。しかし、名古屋では出場5戦目で見事なコントロールショットを決め、これが記念すべきプロ初ゴールとなった。こちらも来季でさらなるブレイクを果たすためにも、古巣を相手に2点目を挙げることができれば最高だろう。
対する鳥栖は、ホームで行われた前々節・町田戦で監督交代後の初勝利を挙げたが、前節・横浜FM戦は先制しながらも逆転負けを喫してしまった。ただ、試合内容としては悪くはなく、木谷 公亮監督は「町田戦よりも高いエネルギーを出すことを選手たちと共有して、その意思はすごく出してくれた」と評価をする。決め切る部分など勝負どころのクオリティーを上げて、「残り2試合をしっかり勝って、良い締めくくりができれば」(西矢 健人)と前向きに臨む。
試合が行われる長良川は、岐阜で現役を引退した木谷監督にとって最後にプレーしたホームスタジアム。岐阜ではおよそ1年半プレーし、持ち味の高さや好フィードでチームの勝利に大きく貢献していた。今回はある意味“凱旋試合”という形だが、苦しいシーズンを送ってきた中、思い出の地でアウェイ初勝利といきたい気持ちも強いだろう。残り試合で2連勝すれば最下位から脱出できる可能性もある。最後まで全身全霊、力を振り絞って戦い抜きたい。
[ 文:斎藤 孝一 ]
