初めてのJ1を戦う記念すべきシーズンもキャプテンを任された竹内 涼は、開幕を間近に控えて心境をこう語った。
「これからもこのクラブはずっと続いていく中で、J1に初めて挑戦する年に選手としてプレーできることは本当に幸せだなと思うし、より責任も感じている。いま岡山にいる子たちに1人でも多く『ファジアーノ岡山でプレーしたい』と思ってもらうためには、J1で僕らがどういうプレーをするかがすごく大事だと思うので、その責任をすごく感じている」 岡山がJ1で見せる戦いぶりには、子どもたちはもちろん、岡山県民が大きな関心を寄せている。シーズンパスは初めて完売となり、ユニフォームの販売枚数は昨年より3倍から4倍に増え、開幕戦のチケットは一般販売を開始して数分で完売となった。クラブスタッフも予想を上回る反響に驚きながら準備を進めてきた中で迎える開幕戦は、ファジアーノに関わる人々だけでなく、岡山の街にとって重要な一戦となる。
注目が集まり、期待も高まる中、チームはプレシーズンに強化を図ってきた。J1で確かな実績を残し、ここ2年間は韓国のKリーグに挑戦して2年連続チャンピオンになったアタッカーの江坂 任を獲得。攻撃の大きな軸となれる選手を確保したほか、守備陣にもJ1での経験が豊富な立田 悠悟を、そして各ポジションに伸びシロの多くある若い選手を加えた。チーム内の競争を高いレベルで保った上で、木山 隆之監督の下で培ってきた、アグレッシブにボールを奪いにいって相手コートで攻守を展開していくサッカーを、まずは開幕戦で思い切りやる準備を行ってきた。
JFEスに乗り込む京都にとっても開幕戦は重要な一戦になる。ラファエル エリアスをはじめ、昨季の後半戦で高いパフォーマンスを見せた選手たちが残留した上で、CBのパトリック ウィリアムとMFのジョアン ペドロが今オフに加入。2人のブラジル国籍選手にチームを押し上げる活躍が期待される中、まずはスタートダッシュに失敗してしまった昨季の教訓を生かし、好発進を切りたいところだ。
岡山も京都もアグレッシブで激しいサッカーを展開するチーム。昨季の夏に京都から岡山へ移籍した一美 和成は、「曺(貴裁)監督も開幕戦なので、より徹底して、すごい圧力を掛けてくると思うけど、それにめげずに自分たちも押し返さないといけない。似た特徴のチームでもあると思っているので、気持ちの勝負になるのかなと思う」とにらんでいた。
2009年のJリーグ参入以来、17年目で初めて立つJ1の舞台で、岡山がどんなスピリットを見せるのかを楽しみにしたい。
[ 文:寺田 弘幸 ]
