15年ぶりのJ1リーグ優勝を狙う名古屋は、昨季に続いて開幕戦で大敗。得点を挙げることもできずに2年連続の最下位スタートとなった。個の技術が高い川崎Fを相手に、前半はなんとか耐えしのいでいたものの、後半にセットプレーから失点を喫すると、そこから守備が崩壊してズルズルと計4失点。交代策も功を奏さずにポジティブなところが見当たらない内容だった。
「後半勝負になる中で、最後は自滅のような形になってしまった」と、長谷川 健太監督は悔しさを隠し切れない様子で語った。今季は、昨季の主力のほとんどが残留した上、1年半ぶりにJリーグに復帰したマテウス カストロや、清水から加入した原 輝綺など実力も実績もある中堅を多数補強してプレシーズンも好調だった。それだけに、1つの失点からこれほど崩れてしまうというのは、「こういう結果になることもどこかで覚悟をしていた」と話す指揮官以外は想像できなかった事態だったかもしれない。
豊田スタジアムで行われるホーム開幕戦では、同じような姿を絶対に見せてはならないと、どの選手も考えているはず。キャプテンを務める和泉 竜司は「やるべきことをやり続けないと勝利はつかめない。もう一度チームとして気を引き締めないといけない」と、まずは気持ちの面からチームの原点に戻るべきだと語った。昨季はホームで行われた開幕戦でも得点を挙げることができずに敗戦。チームを取り巻く雰囲気は途端に悪くなった。是が非でも勝利を収めたい試合だが、まずはその第一歩となるファーストゴールを挙げること、そして追加点を奪うことを目指して戦っていきたい。
その中で注目をしたいのはルーキーの加藤 玄だ。筑波大の3年生ながら卒業を待たずに1年早くプロ入りを決めたボランチは、開幕戦で先発出場。57分に交代するまでアグレッシブにボールを奪うなど才能の一端を見せ、プロの世界でも十分に戦える選手であることをサポーターにアピールした。ただ、彼の能力からすればもっとできるはずだと、本人はもちろん、周囲の選手たちも感じている。今節は特にゲームコントロールや攻撃の面で、開幕戦以上の存在感を放つことに期待したい。
対する神戸は、8日のFUJIFILM SUPER CUPで今季をスタートして以来、AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)を挟んで、この第2節は8連戦の5試合目となる。長距離移動を含めた過密スケジュールは王者の宿命だが、開幕戦では浦和をホームに迎えてスコアレスドローとサポーターを喜ばせる結果は出せなかった。
今季、ACLEでは勝利を挙げているものの、やはりいち早くリーグ戦で勝って気持ちを落ち着かせたいという思いもあるだろう。リーグ戦での戦績では直近5試合で2勝3分と相性が良い名古屋を相手に、大迫 勇也や武藤 嘉紀といった核となる選手の今季初ゴールもサポーターに見せたいところだ。
[ 文:斎藤 孝一 ]
