アーサー パパス新監督を迎え、“アタッキングフットボール”を旗印に掲げてスタートしたC大阪は、明治安田J1開幕戦こそG大阪に5-2で勝利して華々しく初陣を飾るも、以降は2分3敗と白星がない。特にアウェイに乗り込んだ前節・横浜FC戦は、やり方を徹底してきた相手に対して、前後半を通じてボールは握りながらも有効な攻めを繰り出せず、ディフェンスラインの背後やサイドのスペースを突かれてピンチを招くという、攻守に課題が残る内容で完敗。また、この試合に関しては戦術を支える1対1のバトル、球際の勝負で後手を踏んだことも大きな敗因となった。中島 元彦も試合後、開口一番に「戦う姿勢をもっと見せないといけなかった。そこがベースになかった時点で、今日は負けるべくして負けたと思います」と振り返っていた。ボールを握った先の攻撃や失点が続く守備の改善も必要だが、ホームに戻って迎える今節は、まずは選手一人ひとりが戦う姿勢を最大限に発揮すること、開幕戦の“大阪ダービー”のように、プレーを支える熱量をピッチに落とし込むことが勝利には欠かせない。
戦術的には、サイドの攻防は1つのポイント。ここまでは3バックの対戦相手が多く、“ウイングバック対策”が課題になってきたC大阪。今節は4バックが予想される浦和が相手だが、両サイドに陣取る選手は強力だ。マテウス サヴィオと金子 拓郎、その背後から仕掛けてくる荻原 拓也と関根 貴大をいかに抑えつつ、逆に攻撃で押し返していけるか。その駆け引きは勝敗にも直結する。
選手個々では、JリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド1回戦で讃岐を5-1で下す原動力となったブラジル国籍カルテット、中でも新加入のラファエル ハットンとチアゴ アンドラーデが今節も先発するかどうかも含め、そのプレーぶりは注視したい。
対する浦和も開幕から2分2敗と出遅れたが、直近の2試合は1勝1分と状態は上向き。鹿島のホームに乗り込んだ前節は、90分に同点に追いつかれて連勝とはならなかったが、内容的には相手を上回る時間も長く、「チームのパフォーマンスを考えると、良い場面がたくさんあったと思います」とマチェイ スコルジャ監督も選手たちを称えた。「チームが前進している姿を見ることができたと思うので、インターナショナルマッチウィークの時間を活用して、セレッソ戦に向けて準備していきたいと思います」と今節に向けても入念な準備を施し、ヨドコウに乗り込む。ベンチも含めてズラリと並ぶタレントの質を考えても、もっともっと押し込んでチャンスの数も増やせると思われるだけに、さらなる高みを目指したい。
“アタッキングフットボール”の熟成にじっくり取り組むためにも結果が必要なC大阪と、復調の手ごたえを結果で示したい浦和。どちらも喉から手が出るほど欲しい勝点3を目指してぶつかる『フライデーナイトJリーグ』。桜の開花も間近な大阪が、金曜の夜に熱く燃え上がる。
[ 文:小田 尚史 ]


