ここまでのリーグ戦を振り返ると、互いに突き抜け切れない、もどかしいシーズンを送っている。C大阪は第15節・福岡戦でリーグ戦7試合ぶりの勝利を挙げたが、そこから前々節・広島戦、前節の京都戦と1-1が続き、順位も後退。ここが正念場だ。対する浦和も第12節・横浜FM戦から3連勝で一時は4位まで順位を上げたが、第15節・磐田戦から2分1敗と足踏み。負傷者の多さにも悩まされ、停滞した。負傷者が戻りつつあるいま、再び浮上のきっかけを作りたい。
C大阪は3試合ぶり、浦和は4試合ぶりの勝利を目指す今節に向け、明るい材料も見られる。C大阪は前節、カピシャーバがリーグ戦7試合ぶりにケガから復帰。早速、持ち味のドリブル突破で複数の選手を置き去りにするなど、その破壊力を見せつけた。不在の間、左サイドからの攻撃が鳴りを潜めていただけに、右サイドのルーカス フェルナンデスとともに左右のバランスが改善されたことは大きい。また、福岡戦からシステムが[4-2-3-1]に変化した中で、トップ下に入るヴィトール ブエノも試合を重ねるごとにフィット感を増している。町田とのJリーグYBCルヴァンカッププレーオフラウンド第2戦では鮮やかなワンタッチパスで上門 知樹のゴールをアシスト。「自分たちの武器はサイド攻撃ですが、自分が入れば真ん中を崩すこともできると思います」と自信をのぞかせた。彼ら3選手からのパスやクロスを仕留めるエース・レオ セアラも好調をキープ。今季すでに、昨季の12点を上回る13点を奪っており、決定率も高い数値を記録。今節も、前線の“ブラジル国籍カルテット”が猛威を振るえば、C大阪が勝利に近づくだろう。
浦和もオラ ソルバッケンが前々節・町田戦で加入後初出場・初先発を果たすと、前節・神戸戦でも2試合続けて先発。後半からは右ウイングにポジションを移してアシストを記録するなど、プレーにスムーズさが出てきたことは好材料。神戸戦では、一時戦列を離れていた中島 翔哉が後半開始から出場して流れを変え、同点ゴールを奪った。役者が戻ってきたことで、攻撃の迫力は増した印象だ。代表ウィークの間、ルヴァンカップ2試合と天皇杯を戦ったC大阪に対し、浦和はどちらの大会も試合がなかったため、たっぷり回復と練習に充てることができただろう。試合勘の欠如というマイナスポイントはあるかもしれないが、この間で磨いてきた連係を公式戦の舞台で発揮したい。
両チームとも、目標に掲げるリーグ優勝のために、この試合で欲しいのは勝点3のみ。引き分けは文字どおり“痛み分け”となるだけに、最後まで勝利を目指して熱い火花が散る一戦になることは間違いない。前線のタレントが融合し、より得点力を発揮するのはどちらか。両チームの攻撃陣に注目したい。
[ 文:小田 尚史 ]


