12日に行われた天皇杯3回戦は、両チームとも順当に勝利を収め、ラウンド16に進出。C大阪は前節・鳥栖戦から先発を10人入れ替えて大宮戦に臨んだ中、前半こそ相手の守備に手を焼いて0-0で折り返すも、後半に3得点。上門 知樹が2得点を挙げると、今季初出場となった清武 弘嗣のアシストからレオ セアラがトドメの3点目。終盤に1点こそ返されたが、チームの総合力を示しての快勝に「新たな競争が今日から始まった」と小菊 昭雄監督も納得の表情で総括した。
一方、浦和は前節・FC東京戦からの先発変更を4人にとどめ、リーグ戦に近い面々を並べて山形戦に臨んだ。0-0で迎えた後半、選手交代も含めてギアを上げると、64分に途中出場の伊藤 敦樹が先制点を奪い、これが決勝点に。「ハードワークが求められる試合で、勝って次のラウンドに進むことができてうれしく思う」。内容面では課題も述べたマチェイ スコルジャ監督だが、何より大事な勝利を評価した。
リーグ戦における両チームは、“トップ3”を追いかける立場にある。ただし、上位との勝点差や細かな状況は、やや異なる。C大阪は今季二度目の連敗中であり、今節の結果次第では一気に上位から離されてしまう。踏ん張りどころの一戦であり、順位が1つ上の浦和からなんとしても勝利をもぎ取り、トップ戦線に食らいついていきたい。ポイントは、先制点をいかに奪うか。神戸に次いで失点の少ない浦和が相手なだけに、そうチャンスは多くないだろう。ここまで8得点を挙げているレオ セアラ、浦和に強い加藤 陸次樹の2トップが決定力を発揮し、渾身の一撃を叩き込みたい。強力な浦和のCBをどう動かすかがカギであり、2トップの関係性で背後を取ること、またはサイドのスペースを攻略した上で、クロスにピンポイントで入っていくこと。出し手と受け手の呼吸を合わせたい。
浦和は前節、FC東京とスコアレスドロー。試合後、指揮官は「ビルドアップのスピードが上がらず、相手にとって予測しやすいものになってしまった」、「今日の前線は動きが少なかった。ポジションをスイッチしながらローテーションを行う動きがあまりなかった」と攻撃面での反省の言葉を並べたが、GK西川 周作の好セーブもあり、失点はゼロに抑えて勝点1を重ねた。今節も堅守をベースに試合を進めていく中で、いかに前線にボールが入った際に変化をつけ、決定機につなげていくか。勝利するために、攻撃陣の奮起が求められる。FC東京戦で負傷交代した酒井 宏樹の状態も気がかりであり、欠場するようであれば、替わりに入る選手のパフォーマンスも試合の行方を左右するだろう。
上位を追走するために、互いに目指すは勝点3のみ。高温多湿の環境下かつ中3日という過酷な条件だが、サマーブレイク前ラストの試合で全力を出し切り、集まった多くのサポーターを沸かせるプレーを披露したい。
[ 文:小田 尚史 ]


