清水は開幕2連勝と好スタートを切ったが、そこから2試合ドローが続き、さらには2連敗と、徐々に成績が下降して中断期間に突入。一方で、湘南は今季J1で唯一の開幕3連勝を成し遂げたものの、その後は2つの引き分けを挟んで、前節はホームで神戸に1-2と屈し、今季初黒星を喫した。
両チームに共通しているのが、前節に見られた課題の1つに“奪われ方”が挙げられる点だろう。清水は京都に1-2で敗れた前節、自陣でのパスをインターセプトされたところからPKを与えて先制点を奪われると、後半には自陣でのバックパスを拾われたところから追加点を許した。湘南も同様に、神戸戦の1失点目につながるセットプレー、そして2失点目の前のシーンに目を移すと、どちらもパスミスが起点となっている。
個々人がミスを減らす意識も不可欠だが、ミスが起こってしまったあとにチームとして何ができるかはポイントの1つ。陣形が崩れている中で相手にボールが渡り、ショートカウンターを受けるシーンを減らすことができれば、前節に見られたような失点も減少するはず。一方で、両チームともにアグレッシブなスタイルを持ち味としていることを考慮すると、奪ったボールをどのように攻撃へつなげていくかといった点もカギを握るかもしれない。
両者は中断期間にJリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド1回戦を戦っており、湘南は20日に金沢を1-0で撃破。一方で、清水は26日に相模原を3-1で破った。ともにルヴァンカップでは2回戦にコマを進めたものの、清水にとっての懸念点はスケジュール。湘南が中8日の準備期間を有しているのに対し、中2日でこの戦いに臨まなければならない。
だが、その相模原戦でキャプテンマークを巻いた宮本 航汰が「今日のポジティブな勢いをリーグ戦につなげていきたい。ハードスケジュールで準備期間は短いですが、最低限、リーグ戦で連敗していた雰囲気は変えることができました」と語ったように、勝利から時間を空けずに試合に臨めることを前向きに捉える見方もある。多くの主力選手は相模原戦に出場していないが、チームとして待望の勝利をつかんだことは事実。湘南戦に出場するであろう“ベストメンバー”の面々も、良い刺激を受けている。
もちろん、湘南も安易に勝点3を譲るつもりはない。準備期間が長かったことは間違いなくポジティブな要素。開幕直後の良い流れを取り戻すべく、ディテールを見直してこの一戦に臨むに違いない。26日にはルキアンの横浜FCへの完全移籍、ハート・オブ・ミドロシアンFC(スコットランド)から小田 裕太郎、C大阪から奥埜 博亮を迎え入れることを発表しており、チームの顔ぶれにも若干の変化が生じた。良い雰囲気で新戦力を融合させていくためにも、今節は是が非でも4試合ぶりの勝利が欲しい。
ここからリーグ戦は連戦に突入するが、その初戦を制すのはどちらのクラブとなるだろうか。
[ 文:榊原 拓海 ]

