今季、ここまで正反対の動きを取ってきた両チームが相まみえる。
湘南は開幕3連勝を飾ると、続く2試合もドローで手堅く勝点を積み重ね、“今年の湘南は違う”と言わんばかりの勢いを見せた。しかし、そこから一転、明治安田J1第6節・神戸戦から3連敗。山口 智監督も前節・川崎F戦後の会見で「非常に厳しい内容と、(得点が)ゼロ点で終わっているところ、連敗しているところを含めて、良くないゲームだった」と振り返るなど、悪い流れが続いている。
対する名古屋は開幕戦で0-4の大敗を喫すると、その後引き分けや負けが続き、第6節・東京V戦を終えて2分4敗。順位も最下位に沈み、苦しい船出となった。ところが、ここ2試合で息を吹き返している。前々節・横浜FC戦を2-1で制して今季初勝利を飾ると、前節・横浜FM戦では2-0と快勝。「言うことのない試合ができたと思っています」と長谷川 健太監督が振り返れば、J1初ゴールをもぎ取った河面 旺成も「クリーンシートで終えられたので自信になった」と喜んだ。
果たして今節、勝利の神様はどちらにほほ笑むのか。好転のきっかけをつかみたい湘南は、昨季ともに10ゴールを記録した鈴木 章斗と福田 翔生をキーマンに挙げたい。今季キャプテンを務める鈴木 章斗は、第2節・C大阪戦(2○1)で2ゴールの活躍を見せると、第3節・浦和戦(2○1)でも決勝点をマーク。福田 翔生も第1節・鹿島戦(1○0)で決勝ゴールを決めると、浦和戦でも1ゴールを決めた。冒頭で触れたここまでの戦績と照らし合わせれば一目瞭然、彼ら2トップが得点を決めている試合では、チームが勝てていたのだ。
鈴木 章斗は前節終了後、「(チームとして)2試合(得点)ゼロで終わっているので、そこは責任を感じています」と話し、「難しい展開があるというのも分かっていたので、だからこそミドルシュートやクロスをやれば良かったと思います」と振り返った。サッカーは難しいもので、点が取れていないときほど消極的なプレーを選んでしまいがちなのかもしれない。山口 智監督も「瞬間、瞬間の判断のところでもっともっと前向きなところが選べると良いと思う」と振り返り、「選手は一生懸命頑張ってくれていて、あとは自分の問題だと思うので、練習と考え方をしっかりもう1回整理してやらないといけない」と中3日で臨む今節に向けて修正を誓った。
対する名古屋は浮上のきっかけに頭を巡らすと、今季加入したGKシュミット ダニエルの存在が大きい。ケガで出遅れるシーズンとはなったが、JリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド1回戦・宮崎戦で初出場を飾り、完封勝利に貢献。続く横浜FC戦でリーグ戦デビューを果たすと、横浜FM戦ではチームを今季リーグ戦初の無失点に導いた。「困ったときは自分がいるという安心感をもってみんなにプレーしてもらいたい」という本人の言葉どおり、最後尾からチームに与えるものは大きい。自信を胸に刻みながら、レモンガススタジアム平塚に乗り込んでくるだろう。
再起か、3連勝か。春の好ゲームに期待したい。
[ 文:河合 萌花 ]
