神戸は前節、アウェイで2位につけていた柏と対戦し、マテウス トゥーレル、扇原 貴宏、佐々木 大樹がゴールを挙げて3-1の快勝。
その試合では、扇原 貴宏の左足が火を噴いた。正確なキックでゴールをお膳立てするアンカーは、強烈で鮮やかな直接FKを叩き込むなど、圧巻の存在感を披露。中盤では攻守を引き締め、コンパクトに戦うチームのオーガナイズをたくましく支えている。
チームは11日に高知との天皇杯2回戦を戦った。70分から出場した扇原 貴宏は「しっかりとトーナメントで勝ち切れたのは大きい」と4-1で制した試合を振り返る。リーグ戦で出場機会が少ない選手たちが多く先発出場した中で、神戸らしい高強度かつ前に仕掛けるスタイルを存分に発揮。背番号6はその試合の価値をこう見つめた。
「この勝利をきっかけに、また競争が生まれると思う。(リーグ)後半戦で巻き返していくにはチーム全員の力が必要。しっかりと良い競争をしながら戦っていきたい」 “競争と共存”という大きなテーマの下、チーム力が着実に積み上がってきていることを感じさせたのが高知戦だった。汰木 康也のチャンスメークは圧巻であり、加入後初先発のグスタボ クリスマンも質の高い左足キックや粘り強い守備を見せるなど、おのおのが自身の持ち味を披露。チームとしての士気はなお盛り上がりを見せており、充満するエネルギーを今節にそのままぶつけたい。
一方、名古屋もチームとしての状態は上向きにある。序盤戦こそ苦戦が続いていたが、5月3日の第14節・清水戦で勝利して以降、安定した戦いぶりを披露。第15節・岡山戦から3戦連続で引き分けたが、前々節・浦和戦は2-1で勝利し、前節・新潟戦は3-0の快勝を収めている。現在リーグ戦2連勝中かつ6戦無敗だ。その間に喫した失点はわずか『3』と堅守を見せる一方で、浦和戦では永井 謙佑、新潟戦では山岸 祐也が今季初ゴールと攻撃陣も結果を残している(※永井 謙佑は今節、累積警告により出場停止)。
好調なチームの中心にいるのは稲垣 祥。前述の負けなし期間中には3つのゴールを叩き込み、ボランチながら今季ここまでチームトップの7得点を挙げている。攻守を引き締め、チームをけん引する存在感は強烈で、勝負強さは一級品。3-0で快勝した11日の天皇杯2回戦・ヴェロスクロノス都農戦でも先制ゴールを決めている。
序盤戦の苦境を乗り越え、好感触をつかんできた神戸と名古屋。代表ウィークによるリーグ戦中断を挟んで迎える今節、後半戦での躍進につなげる勝利を得るのは果たしてどちらか。ハイレベルの攻防がノエスタで繰り広げられそうだ。
[ 文:小野 慶太 ]
