福岡は前節・岡山戦で10試合ぶりの勝利。1-0の勝利に金 明輝監督は「ボールを握って多くのチャンスを作れたことも良かったが、良い守備ができたのも大きかった。岡山にやりたいことをほぼさせなかった。やはり良い守備が良い攻撃につながるということ」と、攻撃面を評価しながら、前向きかつ効果的な守備ができたことを高く評価した。
金 明輝監督も話しているとおり、1点を取るにとどまった攻撃面も15本ものシュートを放ち、好機演出の回数は十分。そのうちチーム最多の6本のシュートを打ったウェリントンは1つも決められなかったことを悔しがり、反省した上で「1試合で6本のシュートを打つなんて(リーグ戦では)本当に久しぶりのこと。チームとしてのシュート本数も多かったのは、それだけ良い攻撃を仕掛けられたから」と、多彩な攻撃をチームの収穫として挙げた。
岡山戦で加入後、自身が出場したリーグ戦での初勝利を飾ったGK小畑 裕馬は「9戦未勝利の長いトンネルからの脱出を図るために、僕も含めて各選手が、またチームとしていろいろなことにトライして積み上げてきたものの成果が出始めた」と、チーム状態が上向きになってきたと捉えている。そして、選手の誰もが「いまの良い雰囲気と状況を、新潟戦での勝利につなげることがとても大事」と口をそろえている。
一方の新潟は前節、横浜FMとの下位直接対決を制して、19位から18位へと浮上。17位・FC東京との勝点差はわずか『1』で、この福岡戦の結果によって降格圏脱出の可能性があるだけに、相当に気合いが入るところ。チャンスメーカーである小見 洋太が柏に完全移籍した中、直後の横浜FM戦で3試合ぶりに先発したダニーロ ゴメスが決勝ゴールを奪って戦力ダウンの不安を吹き飛ばしたことも大きい。
福岡の金 明輝監督は「プレッシングには今季当初からこだわってきたが、特に(ポゼッション力が高い)新潟に対しては、引いて守る状況にはしたくない。なるべく高い位置でボールを奪いたい」と、効果的なプレスを仕掛けられるかを今節のポイントの1つに挙げた。
一方、新潟の樹森 大介監督はリーグ後半戦に向けた戦い方について、「しっかりボールを持ってリズムを作れることが自分たちのストロングポイント。後半戦、特に夏は暑い時期が続くと思うので、前半戦のようなプレス強度ではどのチームももたないと思う。自分たちのストロングを出せば良い時間帯がどんどん増え、より自分たちのスタイルを出しやすいと思っている」とコメント。
金 明輝監督も90分通して効果的なプレスを掛けることが難しいとの理解で、練習の中ではプレスに行くときと行かないときの意思統一と、プレスをかいくぐられたときの対応に時間をかけており、プレスを巡る駆け引きはこの試合の大きな注目点であり、勝負を分ける1つのポイントになりそうだ。
ともに喉から手が出るくらいに欲しい2連勝。自信を深め、巻き返すための動力を自分たちのものとするのはどちらのチームなのか。
[ 文:島田 徹 ]


