神戸は2日の明治安田J1第5節で広島と対戦した。相手ゴールに強烈な矢印を向けるチーム同士の対戦ともあり、90分にわたるタフバトルが展開された。序盤は相手にペースを握られたが、徐々に流れを引き戻す。エリキからのパスを汰木 康也が狙い、山川 哲史の縦パスを受けた佐々木 大樹がターンすると、最後は宮代 大聖が相手DFをたくみに外してシュート。一連のアタックがサポーターの盛り上がりに火をつけ、一気にペースを自分たちのモノに。そして、66分にエリキが決勝点となるゴールを決めたが、その得点の流れも秀逸だった。自陣深い位置から山川 哲史が冷静に浮き球パスをエリキに通し、そのままカウンターを発動。広瀬 陸斗がランニングでサポートし、宮代 大聖、佐々木 大樹とつないで、最後はエリキが仕留めている。劣勢をはね返し、好機を逃さず仕留める。「良い守備でしっかり耐えていれば自分たちのチャンスが来る」と広瀬 陸斗。スコアは1-0。神戸の強さが備わった勝利だった。
この結果、堂々3位にまで浮上し、首位・鹿島との勝点差は『1』に縮んだ。ケガ人続出の影響から序盤戦こそ苦しんだが、ここへきて力強さを増してきている。ただ、チームに浮かれる気配はみじんもない。それは吉田 孝行監督の言葉がすべてを語っている。
「目の前の試合を大事にして、勝利だけを目指してやること、その積み重ねがいまの順位。この先まだ長いので、いま順位がどうこうというところではない」 大迫 勇也や武藤 嘉紀、ジェアン パトリッキら主力にケガ人が相次ぎ、出場できる選手も限られている状況。それでも、体を張ったプレーで全体を引っ張る佐々木 大樹、日本代表に初選出された宮代 大聖らがチームをけん引し、たくましい戦いを続ける。チームの総力をもって3連戦の3試合目となる今節を乗り越えることになる。
一方、17位と下位に低迷する湘南。ここ5戦は2分3敗と勝星から見放される苦しい戦いが続く。ただ、その期間のゲームではいずれも接戦を演じており、ハードワークを前提に勝利に食らいつく姿勢は着実に見せている。横浜FMと対戦した前節は1-1のドロー。勝ち切るための“あと一歩”をいかに集中力高く遂行できるか。ピッチでの奮起に期待したい状況だ。
今夏すでにさまざまな動きが出ているのも湘南の特徴。昨季J1で10得点を挙げ、今季もチームトップの4ゴールを挙げている福田 翔生がデンマーク1部のブレンビヤネス・イドラーツファーイーニングへ移籍することが決まり、この神戸戦が湘南ラストマッチに。さらに、畑 大雅も海外クラブへの移籍を前提とした手続きと準備のためにチームを離脱。7月1日には守護神・上福元 直人のアキレス腱断裂による負傷離脱が発表され、横浜FM戦では鈴木 淳之介も負傷した。一方で、横浜FMからGKポープ ウィリアムを完全移籍で、浦和から二田 理央を育成型期限付き移籍でそれぞれ獲得するなど補強を実施。苦境脱出へ、チーム一丸となってアウェイ戦に挑みたいところだ。
[ 文:小野 慶太 ]
