前回対戦は、エディオンピースウイング広島で行われた第13節。前半、広島に押し込まれながらも粘りの守備で無失点に抑えた新潟は、後半で攻撃のテンポを上げて主導権を握り続け、ミゲル シルヴェイラの加入後初ゴールで先制。これが決勝点となり、新潟が勝利している。
新潟はその勝利で19位から17位に浮上したが、以降は約2カ月半の間、降格圏に沈んだままだ。広島は前回の新潟戦の敗戦を受けて、6年ぶりの4連敗となった(前回は5連敗)が、以降は5連勝で持ち直し、トップハーフを維持している。
両チームともに、16日に天皇杯3回戦に出場しており、そこから中3日で今節を迎える。
新潟はリーグ戦4連敗中。天皇杯3回戦・東洋大戦でも1-2で敗れ、公式戦5連敗中だ。6月から今月にかけて、稲村 隼翔(セルティック)ら5人が移籍によってチームを去った。ケガによる離脱者もいる影響で連係が合わず、自陣でのミスが失点を生む要因となっている。失点数もかさみ、現在リーグ最多の39失点。守備の立て直しは急務となっている。
それでも、17位の湘南との勝点差は『4』。残留圏と引き離されないためにも、ここから勝点3を積み上げていく必要がある。
入江 徹監督は「新たな選手(植村 洋斗、島村 拓弥、白井 永地、舩木 翔)が加わり、広島戦では出場できる状況にあります」とコメント。状況によっては彼らも早速起用される可能性がある。セットプレーを強みとする広島に対して、「ヘディングも得意なほう。対人の守備も強みなので、失点を減らせると思う」という舩木 翔など、即戦力の活躍に期待がかかる。
新潟生まれ新潟育ちのGK藤田 和輝は、この試合に出場するとJ通算100試合目となる。メモリアルな一戦でセーブ力を発揮し、新潟U-18時代の恩師でもある入江 徹監督の初勝利に導けるか注目だ。
広島は前節・岡山戦を1-0で制し、連敗を『2』で止めた。首位との勝点差は『5』。勝てば3位まで順位を上げられる可能性があり、優勝争いから引き離されないためにも勝利したい一戦だ。
7月の中断期間には、松本 大弥が湘南へ、井上 潮音が磐田へ出場機会を求めて移籍。18日時点で、同月の新加入選手はいない状況だ。
前節で決勝点を挙げたのは、韓国で行われた東アジアE-1選手権で日本代表に初招集された大卒ルーキー・中村 草太。出発直前のゴールに続き、E-1選手権のホンコン・チャイナ戦でも、早速代表初ゴールを記録。そして帰国後の天皇杯3回戦・藤枝戦でも決勝点を挙げ、好調の波に乗っている。
E-1選手権メンバーには、ほかにも大迫 敬介、荒木 隼人、川辺 駿、ジャーメイン 良、田中 聡が広島から選出され、大会優勝に貢献。30歳で日本代表に初招集されたジャーメイン 良は、大会史上最多の5得点を挙げて得点王とMVPに選ばれている。J1では23試合出場4得点と控えめだが、ここからの爆発が期待される。
互いの状況は対照的だが、新潟がJ1に昇格した2023年からの両者の対戦成績は、新潟から見て3勝2分。得点場面は、新潟はパスワークから、広島はセットプレーまたはクロスからとパターン化しており、チームの強みが分かりやすく出ている形だ。
新潟はシーズンダブルで連敗を止め、流れを変えられるか。広島は2連勝し、さらに上位へと食い込めるか。中断期間中にそれぞれ取り組んできたものや経験値を発揮し、どちらが勝利を手にするのか、注目だ。
[ 文:野本 桂子 ]

