G大阪は天皇杯3回戦で主力を大量に起用しながらも、J2の山形にPK戦の末に敗退。早くも2つのカップ戦でタイトルの可能性が消滅し、10位につけるリーグ戦での巻き返しに向けて全力を尽くすことになる。
消耗戦の末に敗れたメンタル的なダメージに加えて、レッドカードを受けて退場となった安部 柊斗は川崎F戦で出場停止。ボランチの選択に今季苦しんできたダニエル ポヤトス監督にとっては、難しいチョイスを迫られることになる。ネタ ラヴィの相棒は鈴木 徳真がファーストチョイスだが、守備の強度を考えるならば満田 誠の再コンバートも選択肢になりそうだ。
前節はC大阪相手にクリーンシートで勝ち切ったが、天皇杯では山形相手にまさかの4失点。「同点に追いつき、仕留めるチャンスがあった中で仕留め切れなかった」とダニエル ポヤトス監督は振り返ったが、一番の問題点はあっさりと失点を喫する悪癖が露呈したことである。三浦 弦太が戦線復帰したことでCB陣の個の強さは取り戻されたものの、山形戦では中谷 進之介に疲労困憊の姿が見られた。最終ラインに負担をかけないチーム全体の守備力が必要になるはずだ。
一方の川崎FもG大阪同様、天皇杯3回戦ではレギュラー陣を多くピッチに送り出しながら、PK戦の末にJ3の相模原にジャイアントキリングを許す結果となった。
長谷部 茂利監督は「120分やって、得点を取れない。チャンスはあったかもしれないですけど、取れていないことが現実に起きた」と振り返った。守備が崩壊したG大阪とは対照的に、J3勢相手に120分でノーゴール。攻撃面の課題を抱えたまま、アウェイに乗り込むことになる。
前節・鹿島戦を最後に高井 幸大がトッテナム・ホットスパー(イングランド)に完全移籍し、東アジアE-1選手権に日本代表として出場した山田 新も海外クラブへの移籍を前提とした手続きのため16日限りでチームを離れている。長谷部 茂利監督もダニエル ポヤトス監督と同様にメンバー構成に頭を悩ませることになりそうだ。
今季もかつてG大阪に在籍した選手に“恩返しゴール”を食らっているG大阪だが、川崎Fには家長 昭博と山本 悠樹の“元ガンバ勢”が在籍中。とりわけ山本 悠樹にとっては、出場となれば川崎F移籍後初めてパナソニック スタジアム 吹田のピッチに立つことになるだけに、モチベーションが高いことは言うまでもない。
首位・柏との勝点差は『6』となる6位の川崎Fは勝利が必要な一戦だが、10位のG大阪もまた、残された国内タイトル獲得の可能性はJ1のみなだけに、勝点3が不可欠になる。
消耗戦の末にPK戦で散った両者にとってのリスタートとなる一戦は19時キックオフ。意地とプライドがぶつかり合う90分間になる。
[ 文:下薗 昌記 ]
