G大阪は前節、東京V相手にスコアレスドロー。今季初の3連勝を逃し、6位に順位を下げた。上位グループを維持するためにも、今節は勝利が欲しい一戦だ。
一方の川崎Fは前節、鳥栖に2-5で大敗。6試合ぶりの黒星を喫し、13位に順位を下げた。下位との差はわずかなだけに、アウェイでも勝点3を目指す戦いになる。
東京V戦でのG大阪は、リーグ最少失点タイの守備陣が奮闘。アウェイで手堅く勝点1を拾ったことに対して決してネガティブになる必要はないが、ディフェンスリーダーの中谷 進之介は課題をこう言い切った。
「良く言えばアウェイで勝点1を取れたというのはあるが、悪く言えばシュートチャンスはほとんどなかった。ゴール期待値も低くなっている。前に進む姿勢をもうちょっと出していきたい」 三浦 弦太が負傷で離脱したにもかかわらず、最終ラインの強堅さは保たれており、チームの守備意識の高さも健在。一方で、攻撃の活性化が明確な課題としてある。最下位の京都と並んで、得点数に関してはリーグワーストタイの数字となっている。
ダニエル ポヤトス監督も「ウェルトン、(ファン)アラーノ、山田 康太という選手がいまはケガ人としている。彼らが帰ってこられれば、さらなる攻撃の加速をしてくれると思う」と難しい台所事情を明かしたが、川崎F戦で特に注目されるのは、攻撃の軸になりつつあるウェルトンの復帰の有無である。
個で打開できるウェルトンが不在ならば、宇佐美 貴史、坂本 一彩といった連戦を戦うG大阪アカデミーコンビの活躍が不可欠になりそうだ。
ポジティブな材料としては、ダニエル ポヤトス監督就任後、川崎Fには2戦2勝。相手の良さを消しにかかる術に長けるスペイン国籍指揮官は、昨季の2試合ともゲームを優位に運んだだけでなく、2-0と4-3のスコアで勝ち切っている。
小学生時代からのつき合いとなる家長 昭博には常々リスペクトを口にする宇佐美も、おのずと燃える一戦になるはずだ。
また、今季は本来の調子には程遠いものの、前線にタレントを擁する川崎Fに対しては中谷の安定稼働も不可欠。その中谷は柏時代にプロ初ゴールを決めた相手が川崎Fということもあり、セットプレーなどから加入後初ゴールを期待したいところである。
近年のJリーグをけん引してきた川崎Fにとっては、大敗からのリバウンドメンタリティーが試される一戦だ。G大阪はボールを保持してくる相手に対して綿密なスカウティングを行い、良さを消してくることに長けているだけに、“ボールを持たされる”展開になると苦しいだろう。
エリソンやマルシーニョら強力なアタッカーを擁する川崎Fだが、今節で特に注目されるのは、パナスタ初見参となるバフェティンビ ゴミス。前々節・札幌戦では前半だけでハットトリックを達成したバフェティンビ ゴミスと、現在3試合連続で失点をしていないG大阪守備陣の攻防も見どころになりそうだ。
[ 文:下薗 昌記 ]
