一方の清水は前々節・広島戦をスコアレスドロー、前節・横浜FM戦を1-3で落として2試合未勝利の状況にある。もちろん、清水側としては現状に満足することはないはずだが、金 明輝監督は「清水はここ2試合勝てていないが、個人の能力は高いので、自由にやらせると苦しむことになる」と清水の地力を警戒。そういう意識になるのはおそらく、前回対戦のことが頭にあるからだろう。
今季一度目の対戦となった明治安田J1第11節は、清水が前半だけで3得点を奪って3-1の快勝。福岡はこのゲームを7戦無敗、しかも直前の第10節・横浜FM戦を2-1で勝ち、クラブ史上初のJ1首位に立った状態で迎えていたが、この敗戦から9試合未勝利という長いトンネルに突入。順位を15位まで落とすという苦い経験をしている。だから8戦無敗の状態で臨む今節はチーム全体としてかなりメンタル面の調整を意識している。
清水の2試合未勝利という状況も踏まえた上で金 明輝監督は前々節・川崎F戦と鹿島戦との比較から、清水の出方をこう予測している。「上位チームはこちらに合わせることがなく、それが逆に自分たちのやりやすさにつながった部分がある。しかし清水は僕らに“やらせないこと”をまずは意識してくるはず。そこで僕らがどう対応していくのかは大事になる」とコメント。
確かに清水の秋葉 忠宏監督は3失点を喫して敗れた前節終了後に「守備のセオリーを守らず、あっさりと3失点。もう一度、かなり深く見直さなければならない」と話しており、福岡に“やらせない”ための守備をかなり意識して今節に臨んできそう。攻撃的に出ていくことで主導権を握りたい福岡はそんな清水の強い守備意識をどう打開していくのか。それが勝点獲得、無敗継続のカギになりそうだ。
清水が古巣となる松岡 大起は前回対戦で3得点すべてに絡んだ松崎 快への対応について、「1人でボールを運べるし、ミドルシュートにも威力がある。前回やられたことを踏まえて、ボランチの自分がしっかり抑えなければいけない選手の1人」と話す。
そのように清水の個人の能力を認める福岡は、チーム全体としてもタイトな守備が勝利の条件の1つと認識している。清水が勝利を手にするには、前節の反省を踏まえた守備の修正に加えて、福岡の強度の高い守備をどうかわしてボールを前進、保持してゴールに迫るか、攻撃面での立ち回りも大事なポイントになる。
今節が8月唯一のホームゲームとなる福岡が2試合ぶりの勝利で無敗を継続するのか、それとも清水が連敗を回避するのか、注目の一戦となる。
[ 文:島田 徹 ]


