ホームの京都は16勝7分6敗の勝点55で、現在1位。前節は広島と対戦し、1-1で引き分けた。後半にセットプレーの流れから先制点を奪われたが、終了間際にラファエル エリアスが値千金の同点ゴールを決めて、勝点1をもたらした。
試合後に曺 貴裁監督が「優勢勝ちがあるなら、広島さんの優勢勝ちだったと思います」と話したように、大半の時間で劣勢を強いられるゲームだった。それでも全員が懸命に戦い続け、最少失点に抑えたことが同点ゴールにつながった。前々節・岡山戦の大勝から一転、難しい試合を強いられながら、最低限の勝点1を持ち帰れることは「非常に大きい」と指揮官も評価している。
アウェイの清水は9勝9分11敗の勝点36で、現在13位。前節は新潟と対戦して、1-0で勝利した。前半にパスをつないで左サイドを攻め、折り返しを髙橋 利樹が決めて先制する。その後は守備に回る場面もあったが、人数をかけてしっかりと守り、得点を許さずに勝利した。
試合後、秋葉 忠宏監督は「選手たちは非常に肉体的にも精神的にもタフに戦ってくれた」と力強く語った。高い位置からボールを奪いにいくという狙いを実行できない時間帯があったことは反省点だが、そうでない状況でも最後の局面で体を張って粘り強い守備ができたことは好材料だ。
両チームの前回対戦は3月の第6節。アウェイへ乗り込んだ京都がラファエル エリアスのPKと、中盤からゴール前へ飛び出したジョアン ペドロの得点により2-1で勝利した。清水は終盤に獲得したPKを北川 航也が決めるにとどまった。
京都は、その前回対戦で1得点1アシストの活躍を見せたラファエル エリアスが、今節は累積警告により出場停止。8月にゴールを量産して月間MVPを獲得したストライカーの不在は戦力的にマイナスとなるが、京都は彼やマルコ トゥーリオ、原 大智ら強力3トップが不在だった時期に、チームとして得点力を発揮し続けてきた実績もある。そうしたチームの総合力を発揮することが問われる一戦だ。
注目選手は長沢 駿。今季から加入したベテランFWは途中出場が多いが、前述したFW不在時にはスタメンに名を連ねて前線の起点となったり、途中出場から大事な局面でゴールを決めたりしてきた。清水の育成組織で育った彼にとっては、古巣との対戦だ。「チャンスをもらえれば、チームのためにしっかりとプレーしたい」と話している。
対する清水は、この夏に加入した髙橋 利樹が2試合連続ゴールと勢いに乗っている。どちらもクロスに飛び込んで決めたもので、前節の得点を振り返った際には本人も「あそこに入っていくことは、練習でもやっている。コミュニケーションをとりながらやれた結果だと思います」と手ごたえがある様子だ。秋葉 忠宏監督が「クリーンシートで終わりながらも3点、4点、5点を取れる、そういう崩しがもっともっと見せられるようなチームや選手になっていきたい」と話すように、チームは攻撃的なスタイルを掲げている。最前線での髙橋 利樹の活躍が今節も見られれば、その理想を達成する力になることは間違いないはずだ。
試合は19時キックオフ。厳しい残暑を吹き飛ばすような激しい戦いを制するのは、果たしてどちらか。
[ 文:雨堤 俊祐 ]

