パナソニック スタジアム 吹田では、カップ戦とリーグ戦の“二兎”を追う両雄が激突する。
今節の4日後にAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)グループF第3節・ナムディン(ベトナム)戦を控えるG大阪は前節、鹿島とスコアレスドローに終わり、リーグ戦の連勝は『5』でストップした。ただ、タイ遠征から中2日の連戦で急きょ採用した3バックが機能。決して防戦一方ではなく、山下 諒也の鋭い飛び出しなどで鹿島を脅かしつつ、真っ向勝負で好ゲームを展開した。
「実質中1日であのサッカーが実現できたのはチームを信じ、監督を信じた結果。ピッチでプレーしていた僕たちも手ごたえを感じた試合だった」と福岡 将太は口にした。これで公式戦8試合負けなしとなったいまのチームを支えているのはその成熟度であり、総合力である。ファン アラーノとウェルトンが負傷離脱したのは痛手だが、鹿島戦ではベテランの倉田 秋が存在感を発揮。また、好調の攻撃陣をけん引するのが宇佐美 貴史とデニス ヒュメットのダブルエースであることは間違いないが、9月以降はボランチの安部 柊斗も複数のゴールをマークし、前線任せでない得点力を見せ始めている。
インターナショナルマッチウィークのため約2週間のインターバルを挟んで迎える今節に向けて、チームに緩みはない。倉田 秋は言う。「この中断期間でガラリと変わることもあるので、あまり自信を持ち過ぎず、良いときこそ修正してもっと良くしたい」。
初参戦しているACL2のプライオリティーが高いのは事実だが、ダニエル ポヤトス監督の下、大事にしているのは目の前の試合。柏戦も勝って、ACL2にはずみをつけたい。
その柏との前回対戦は、スコアこそ0-1の僅差だったが、一方的にボールを保持される展開だった。ただ、懸案だったボランチもいまは安部 柊斗と満田 誠があうんの呼吸を見せており、さらに宇佐美 貴史とのローテーションも機能しているだけに、柏に対しても真っ向勝負で挑めるはずだ。
一方の柏は、JリーグYBCルヴァンカッププライムラウンド準決勝で川崎Fに大逆転勝利。第1戦を1-3で落としたものの、ホームで迎えた第2戦で4-1の勝利を収め、5大会ぶりの決勝進出を果たした。今節はその勢いとともにパナスタに乗り込んでくる。3位につけるリーグ戦では前節、横浜FMに1-0で競り勝ち、4試合連続ドローという足踏みにピリオドを打っている。首位・鹿島との勝点差は『5』と十分射程圏だ。
川崎Fとの準決勝第2戦で2得点を決めて決勝進出の立役者となった細谷 真大と、古巣対決となるG大阪の中谷 進之介によるマッチアップは注目ポイントの1つ。徳島時代にダニエル ポヤトス監督の指導を受けた垣田 裕暉も高いモチベーションで挑んでくるはずであり、目が離せない。
また、柏のリカルド ロドリゲス監督とG大阪のダニエル ポヤトス監督はいずれもスペイン国籍で、徳島を率いたという共通項も持つ。両者の頭脳戦も必見の一戦となる。
[ 文:下薗 昌記 ]
