前節、アウェイで名古屋を相手に3-0の快勝を収めた神戸。AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)を含む過密日程を戦う中、消化試合が1つ少ないにもかかわらず、勝点で並ぶ広島とG大阪を得失点差で上回り、首位に浮上した。
名古屋戦の勝ちっぷりはチームの確かな勢いを感じさせるものだった。永戸 勝也のクロスを小松 蓮が合わせた先制点を皮切りに、武藤 嘉紀の持ち運びを起点に佐々木 大樹、井手口 陽介とつないだ2点目。さらに、終了間際には永戸 勝也が目の覚めるようなダイレクトボレーを叩き込んだ。オフェンシブなチームスタイルが売りの両チームの対戦だったが、着実に得点を重ねた神戸が上回った格好だ。
さらに、その試合は神戸のディフェンスも目を引いた。小松 蓮をファーストDFにして呼応する郷家 友太や佐々木 大樹、武藤 嘉紀が繰り出すハイプレス。それに連動する中盤の井手口 陽介と扇原 貴宏。そして、後方の守備陣。相手を押し込んで戦うことをチームスタイルの大前提とする神戸において、その迫力と何度でも食らいつく姿勢は圧巻の一言だった。その半面、名古屋のオフェンスに押し込まれる時間も多かったが、集中を切らすことなくクリーンシートを果たし、堂々たる堅守を見せつけている。
何より、ACLEラウンド16第2戦、FCソウル(韓国)との激闘から中2日の試合とは思えないハイインテンシティーを体現したことは特筆すべきことだろう。途中から出場した山田 海斗、日髙 光揮といった若手も確かなプレーを示すなど、チーム全体の充実ぶりをあらためて示す一戦になった。今節も準備期間が短い中3日での試合となるが、高い士気やタフネスをそのまま本拠地のピッチで発揮することになりそうだ。
対するG大阪も、神戸と同じくアジアの戦いを含む連戦の真っただ中。2月28日の第4節・清水戦を皮切りに、怒とうの公式戦7連戦というスケジュールの中にいる。3月11日にはAFCチャンピオンズリーグ2準々決勝第2戦でラーチャブリーと戦うためにタイへの長距離遠征を実施し、そこから中2日で前節に臨むという強行軍をこなしたばかり。ラーチャブリー戦は延長戦までもつれ込む激しい試合ともなっており、チームの総力を挙げて過密日程と向き合っている状況だ。
今節と同様に“ACL組”同士の対戦だった広島戦は、なかなかペースを握ることができない苦しい試合になった。それでも、集中した守備を軸に抗戦を続けたことは次につながるポジティブな材料だろう。ただ、最終的には前後半に1点ずつを奪われ、85分には1人退場者を出し、最後まで得点を奪えずに90分では今大会初めての敗戦に。首位の座を神戸に明け渡す結果となったが、直後に迎える直接対決を巻き返しへの絶好機にしたいところだ。
[ 文:小野 慶太 ]
